赤ちゃんがせいきいじりで遊んでる!

赤ちゃんのせいきいじり、ママ・パパはどう対応すべき?

赤ちゃんのせいきいじり、ママ・パパはどう対応すべき?

1歳を過ぎて一人歩きができるようになり、どんどん活発になってくる頃。男の子のお母さんから、「おちんちんをいじるのが気になる」という声を聞くことがあります。この間まで赤ちゃんだった小さな子が性器をいじっているとドキッ。人前でやられると恥ずかしいのでやめさせたいと軽く焦る方もいるようです。小さな子が性器をいじるのには、どんな動機があり、どんな風に対応するのがよいのでしょうか。
   

ようやく気付いた大事な存在

お風呂は身体の大切さを教える機会でもあります

お風呂は身体の大切さを教える機会でもあります

赤ちゃんの頃はもちろん、自分におちんちんがあるかないかなど自覚していません。1歳を過ぎ、1人で歩けるようになり、体を自由に使うことができるようになっていく中で、自分の足の間についているものの存在に気づきます。自分についているものを認識するのが第一歩。3歳前後にもなれば多くの子が、おちんちんがある人とない人がいるということを、家族とのお風呂の時間などを通して知っていきます。

オーストリアの精神分析学者、精神科医フロイト(1856~1939)は、「人間の性の歴史は誕生時に始まる」との考え方で、性の発達を説明しています。

口唇期(~1歳半):吸うことで栄養を得ることが快楽
肛門期(~3歳):腸の自発的操作「ためる」「出す」が深い快楽となる
男根期(~5歳):3~4歳になると性器を触って快感を得ることがある
潜伏期(~12歳):性的欲望が表立っては現れない時期
性器期(13歳~):性器が本来の役割を果たすようになっていく時期

口唇期は授乳期と重なり、肛門期はトイレトレーニング期とも重なります。しかし、1~2歳の子が性器をいじるのは、性的快感からではありません。今まで気に留めたこともなかったけれど、たまたま手がぶつかってこれは何だろうと気になる存在になった、家族の中でもある人とない人がいることに気づいた、そして、気になって触っていたらお母さんがすごく気にしてやめさせようとしたので、ますます気になって仕方なくなった、ということもあるかもしれませんね。紙のオムツやパンツから布のパンツに移行したてのお子さんだったら、何となくスースーしたり、新しい肌触りが気になって手がいくということもあるでしょう。
 

親が反応しすぎず、気持ちを他に向ける

まず逆効果なのが「そんなところ触らないの!」と繰り返し言うこと。指しゃぶりと同じように、手持ち無沙汰の時に触っているうちに軽い癖のようになっていることもあるかもしれません。時間に余裕がある時は、外遊びやを散歩をしたり、好きなおもちゃで一緒に遊ぶなど、注意するよりも他の遊びに気持ちを向けたり、「一緒に遊ぼう!」とこちらの気持ちがしっかり子どもに向かっていることを示してあげましょう。2歳前後になると言葉の理解も随分進んでくるので、「大事なところだからあんまりいじっているとばい菌が入っちゃうよ」と声をかけてあげるとよいと思います。

 

すっぽんぽんも大好きな年頃

裸のままで遊びに夢中!

裸のままで遊びに夢中!

また、男女問わず、オムツ替えでオムツを外したり、着替えさせようと裸にさせたら、そのまま走り回って喜んでいて、なかなか洋服を着たがらず困るということもありますね。赤ちゃんの頃からおむつやウェアでしっかり包まれていた小さな子にとって、すっぽんぽんで走り回れる解放感は何とも言えないのでしょう。そして、お母さんが「あらま!」と面白い表情をして追いかけてくれたりしたら、これほど楽しいことはありません。

下着や洋服を着せようとするときも、遊び心を。「早く着なさい」の一点張りではなく、複数の下着や洋服を並べて「どれにする?」と子どもが選ぶ形にするのも1つの方法です。「下着や服を身に着ける」という同じ行為でも、「させられる」を「自分で選んで自分でやる」という形に持っていくことで、遊びにもなりえます。

 

体を大切にすることは性教育の第一歩

小さなお子さんを育てている方々には「性教育」という言葉はまだまだ遠い先のことのように感じるかもしれません。しかし、人が生きて命をつないでいくということと切り離せない「性」の問題は、体を清潔にし、傷つけないようにするということから始まっています。そして、自分の身体や心を大切にするだけでなく、他の人の身体や心も大切にしなければならないことは、生活習慣の中で少しずつ伝えていくべきであり、相手が小さなお子さんであっても早すぎるということはありません。

幼児期前半と幼児期後半の性器いじりでは、少し意味合いが違うこともあります。色々な意味でのストレスがそのような形で現れていることもあります。また、小学生の後半ぐらいから、はっきりと気持ちよさを目的に自慰行為をする子もいますが、性的な意味合いが分からずやっている子が多いので、「いやらしいこと」というとらえ方を大人がすると、子どもはわけもわからず深く傷ついたり自信を失ったりします。1つの行為にこもらず体を動かすことや他の楽しいこととバランスを取れるよう、それはやはり生活の中で大人が気を留めて導いてあげたいですね。

▼参考図書
・『フロイト思想を読む』無意識の哲学 竹田青嗣・山竹伸二(日本放送出版協会)
・新保育士養成講座 第3巻 発達心理学(全国社会福祉協議会)
 
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※乳幼児の発育には個人差があります。記事内容は全ての乳幼児への有効性を保証するものではありません。気になる徴候が見られる場合は、自己判断せず、必ず医療機関に相談してください。