乳児育児/赤ちゃん育児のお悩み解決

しつけは何歳からすべき?子供がイヤイヤ期になって困らないために

しつけは何歳から始めるべきなのでしょうか? のびのびと子育てつつも、しつけもする。そのメリハリがないと、2歳を過ぎたイヤイヤ期あたりで、ママの手に負えなくなってしまうことも……。そんな悪循環に陥らないように、しつけの知識をつけましょう。

佐藤 めぐみ

執筆者:佐藤 めぐみ

子育てガイド

しつけは何歳から始めるのが適切?

しつけは何歳から?子供がイヤイヤ期になって困らないために

しつけは何歳から始めるのが適切?

「子供はのびのび育てたい」と親は思うもの。でも、その“のびのび”が、どの程度のびのびしているかによって、その後の子育てはまるっきり変わってきてしまいます。

のびのびさせつつも、しつけもきちんと。こういうメリハリがあると、その後のイヤイヤ期も、実りある時期になりますが、ただただ自由に好き放題にしてしまうと、2歳を過ぎたあたりで、手に負えなくなって、悩んでしまうことになります。

ここでは、のびのび子育てとしつけのバランスの難しさが引き起こす「しつけの悪循環」にはまらないために、親は何に気をつけたらいいのかをまとめてみました。
 
<目次>
 

2歳でしつけの悩みが出やすい理由

育児は大変な仕事です。その時期ごとにママは悩み、考え、また悩みます。赤ちゃん時代は睡眠の悩み(ママ自身も含め)、食べない悩み、そして、2歳になると、言うことを聞かない、しつけが上手くいかないという悩みが出てくる傾向があります。

なぜ、2歳になると、しつけ絡みで悩むことが一気に増えるのでしょうか?

それは、その頃に、第一反抗期がやってくるからです。いわゆる、「イヤイヤ期」です。子供は常に、自分の領域を最大に保ちたい、権利を優位に保ちたいと思っていますが、イヤイヤ期になると、その思いがマックスに達します。自己主張が増し、「あれやりたい」「これやりたい」「ボクがやる」が増えるため、ママが対応しきれなくなり、問題が表面化するのです。

2歳までの時期に、しつけの基礎が伝えられていれば、イヤイヤはあっても、ママは何とかやりくりできるのですが、そうでない場合、つまり、それまで好き放題自由にさせてきた場合、ママは困ってしまうことになります。

なぜなら、それまで自由にやってきた子にとって、ママの「あれダメこれダメ」は耳障りでしかありません。急に「ダメダメ」言われることに、子供は納得が行かず、もっと「イヤイヤッ」と心を爆発させるようになるからです。
 

しつけがうまくいっていないと毎日が悪循環に……

のびのび子育ては、捉え方に幅があるため、「ほどよいのびのび」と「超のびのび」では、その度合いが異なります。子供をのびのびと育てることには、筆者も大賛成ですが、でもその中にもマナーは必要です。それを超えた自由度で育ててしまうと、第一反抗期が来たときに、立ち往生し、その後もなかなか悪循環から抜け出せなくなってしまいます。

よくある悪循環は、

子供が言うことを聞かない

ママが注意する

それでも言うことを聞かない

ママは怒鳴る

それでも子供は同じことを繰り返す

ママはしまいにお仕置きをするようになる……

どうにもこうにも上手く回らなくなり、玄関の外に出したり、部屋に閉じ込めたり、好きなものを取り上げたり、などの罰を与え、それで毎日を何とか回すようになってしまうのです。もうそこには、かつての「のびのび子育て」はみじんもありません。一日中、イライラし通しで、怒ってばかり。しつけは一向に進まない……。一刻も早く、イヤイヤ期が終わってくれないかとその日を待つことになります。これが、エスカレートしたのびのび子育てがもたらす「しつけの悪循環」です。
 

子供のしつけは何歳から始めていい?

こうならないためにも、のびのび子育てをしつつも、しつけの基礎部分は早い段階から取り入れるようにすることを強くおすすめします。よく聞かれるのが「しつけは何歳からスタートするべきですか?」という質問です。筆者は、0歳代のアタッチメント強化期(母子の絆を形成する時期)も、大きな意味でのしつけと捉えているので、「0歳から」とお答えしています。子供は絆で結びついている人の言うことを良く聞くので、「しつけ」を効果的に伝える土台を作っておくことが必要だからです。

そして、動きが活発になってきた1歳過ぎから、「どこからどこまでがOK」「何がOKで何が危ない」ということは伝えていきましょう。とくに、その子に危険を及ぼす物や行為、他の子に危険を及ぼす物や行為は真っ先に教えていきたいもの。言葉がまだ分からなくても、子供は周りの人の身振りや表情などからも学んでいきます。親が子供にマネしてもらいたい見本行動を積極的に取るようにしましょう。
 

「しつけは厳しく」の誤解

しつけというと、なんとなく厳しいイメージがあるかもしれません。だから、「小さいうちは、のびのび育てたい」という思いとぶつかってしまいがちなのです。でも、しつけの際、強い力は必要ありません。
  • 強い制限で取り締まる
  • 親の威厳で圧する
  • スパルタで言うことを聞かせる
どれも、適切なしつけとは言えません。

しつけは漢字で書くと「躾」。「自身を美しくする」ことです。
心理学的には、その子が社会で生きていくためのルールを伝えていくことです。もし強い制限で取り締まったり、スパルタ教育をしたりしてしまうと、逆にその子は、他者を強い力で圧する術を学んでしまいます。

しつけは、時間がかかるものです。2歳で言うことを聞いてもらいたいことが急に増えた段階で、急にしつけをスタートしても効果が低いのは、そのためです。その時になって対処しようとすると、ついつい雷を落とすことになります。もっと小さい頃から、親がコツコツと一貫性を持って接していくことで、しつけを穏やかに進めることが可能になります。その際は、「何が悪いのか」以上に、「何が良いのか」に重きを置いたしつけをしていくと、子供も前向きに学んでくれます。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※乳幼児の発育には個人差があります。記事内容は全ての乳幼児への有効性を保証するものではありません。気になる徴候が見られる場合は、自己判断せず、必ず医療機関に相談してください。

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