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適材適所の光 リラックスに明るさは必要?(2ページ目)

先日、火星大接近の際に空を見上げたら、ビル群の光に遮られ、火星は見えず仕舞い。「日本は明るい」と改めて感じたものです。今回は、リラックスする明るさについて考えます。

中島 龍興

執筆者:中島 龍興

照明ガイド

眠れないのは照明のせい?


寝室の場合、JIS(日本工業規格)では10~30ルクス、6畳の部屋でおよそ40~60W2灯の明るさで良いのですが、寝室の明るさは、それ以上の場合が多数を占めると思います。

もちろん全点灯したときは明るくても、就寝前に調光や点滅によって適当な暗さになれば問題ありませんが、就寝直前まで明るい状態で生活している人が多いと思います。

最近の研究によると、100~200ルクスでも誘眠するホルモンであるメラトニンが抑制され、眠れなくなるそうです。また、都市型の生活をしている人は夜の活動が長く、睡眠時間が年々減少しており、子供でも就寝時間が夜中近くにずれ込んで、大人と同じような生活パターンになりつつあります。

「夜寝られない」睡眠障害が社会問題になってきています。眠りを誘う照明は部屋を暗くすることが一番です。就寝前に軽い読書を習慣としている人には、明るすぎない程度の読書灯があればいいでしょう。

「寝室は明るくないと眠れない」という人が増えているそうです。そのために照明を付けたまま寝ているそうですが、これは、赤ちゃんのいる家庭では大変な問題です。

「赤ちゃんを寝せる部屋が明るいと、大人になって近眼になる確率が増える」という研究報告がアメリカのMITで発表されています。このことが日本人にも該当するものなのかどうか良くわかりませんが、いずれにしても明るいことが私たちの生体に何らかの影響を与えれいるわけですから、たかが照明と軽んじてはいけないのです。

みなさんのお部屋の明るさはリラックス用になっていますか?

<関連記事>
「癒しの光~ストレスからの解放」
「照度を意識しよう」
「明るさ好きの日本人」
「健康に役立つ 眠れない人のための照明器具」

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