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所有物件を賃貸にするのは危険!?【1】(2ページ目)

所有しているマンションなどの不動産を、売却にするか賃貸にするかは迷うところ。そんななか賃貸という選択肢が今後やや逆風にさらされそうな気配があります。その話題について今回は取り上げて見たいと思います。

千葉 由里

執筆者:千葉 由里

マンションの買い替え・売却ガイド

賃貸では採算が合わない!?

都心では当初一棟まるごと賃貸の予定だった物件が分譲マンションに
特に東京都心でありがちなのが、当初外資系企業などが一棟丸ごと購入して、賃貸マンションとして収益を得る予定だったが、資金繰りや採算の目処が立たないため、途中で分譲マンションに切り替えられたという事例です。

今年3月くらいに新規分譲物件の広告を見ていると「このマンションは当初賃貸として募集されていました」などのコメントをちらほら見かけました。

切り替わった理由には、もちろん会社自体の資金繰りという理由が一番大きいとは思いますが、一方で事業としての採算性の部分でも大きな旨味が期待できないのもひとつの大きな理由と思われます。

今後日本における、少子化による人口減少は加速するものとみられ、東京都・沖縄を除き、すべての都道府県で人口減少するという予測データも公表されています。

人口減少は加速し、空き家はますます増加

政府は200年住宅構想などをうたっていますが、今年発表された1.37程度の日本の出生率では、200年後には日本の人口は800万人となるそうです。これからせっせと200年住宅を造っても、肝心の住む人がいないのでは、いったい誰のための200年住宅なのか、という感じですね。

国の少子化対策が功を奏さない限り、賃貸住宅もこれらの少ない牌(パイ)の取り合いになることは容易に予想され、賃料下落リスクや空室リスクを負うことになります。

加えて、不況による悪質滞納の増加や昨今は賃貸住宅の収益に影響を与えかねない判例もでてきています。

これに関しては次回解説したいと思います。
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