住宅設備・建材の選び方/住宅設備・建材選び

満足のいく設備・建材選びのための情報収集のコツ

家づくりでは、工法・構造、間取りなどはもちろん、どのような設備や建材を選ぶかも、快適さを左右する重要なポイント。ここでは、設備や建材を選ぶ際の情報の賢い集め方、確認方法などを整理しました。

岩間 光佐子

執筆者:岩間 光佐子

住まいの設備ガイド

住まいに用いられる設備や建材は多種多様。キッチンやバス・サニタリー、床や壁材やドア、窓などもありますし、屋根材や外壁材、門扉といった外まわりのアイテムも。照明や冷暖房なども含まれ、その種類も商品も膨大です。

これらの設備や建材は、実際には、施主主導で選ぶ場合と、ハウスメーカーや設計者から提案された中から選択するケースがあるでしょう。いずれにしても、最終的には施主が決定するわけですから、専門的なことは別としても、概要は理解しておく必要があります。

設備や建材を選ぶためには、情報収集が重要です。しかし、多くの情報が氾濫しているだけに、自分にとっても必要な情報は何か、どこから知識を得ればいいのかは、わかりにくいかもしれません。ここでは、後悔しない設備や建材を選ぶための、必要な情報の集め方、確認方法などを整理しました。

わが家の優先順位を明確にすることから

わが家のこだわりアイテムの優先順位を明確にして

わが家のこだわりアイテムの優先順位を明確にして

一軒の住まいに必要な設備や建材は数多く、すべてにパワーをかけて選ぶと疲労し、せっかくの家づくりが苦痛となってしまうこともあるようです。もちろん、どの商品選びにも力を注ぐことができればいいのですが、決められたスケジュールの中では、難しい場合も多いでしょう。

後悔しない設備や建材選びをするためには、まず、わが家の優先順位を明確にすることが重要です。こだわりの優先順位、予算面での優先順位を考えること。これは、家づくり全般にいえることですが、設備や建材の場合も、「こだわるアイテム」「設計者等の提案から選ぶアイテム」「基本的におまかせするアイテム」などというように分けておくことで、情報収集のパワーのかけ方も整理できるでしょう。

また、ハウスメーカーや工務店の住宅商品を選んだ場合は、設備や建材の選択できる範囲が決まっている場合があります。どこまでが自由になるのか、事前に確認しておくことで、効率的に情報収集ができるでしょう。その際の価格のアップダウンなど、事前に確認しておくことも大切です。

実物はショールーム、比較検討はカタログetc. 特徴を理解して効率的に

設備や建材の情報の集め方にはいくつかの方法があります。ショールームやモデルハウスを見学したり、カタログを取り寄せたり、ホームページで確認したり、すでに家づくりを終えた方の使い心地や成功・失敗談を聞くのもいいでしょう。住宅雑誌や書籍も多くでていますし、ネット上にも、このサイトのように住宅設備や建材に特化したものもあります。

それぞれ膨大な情報があるので、特徴を理解して利用すること。たとえば、実物を確認するのであればショールームやモデルハウスでしょうし、性能を細かく確認したり比較検討するのであればカタログやホームページで。また、選び方の基礎知識や全般的な傾向を知るには雑誌や書籍、ネットなどが向いています。家づくりの進行状況に合わせて、こだわりに合わせて、使い分けることがポイントです。

モデルハウスでいまどきの流行を、標準仕様を目安に

家を建てる場合、「とりあえず、モデルハウスに行く」という方も多いでしょう。家づくりの初期の段階ですから、依頼先を決めるのが主な目的。設備機器や建材の細かい部分までチェックすることは難しいかもしれません。

また、モデルハウスでは、比較的豪華で見栄えのいいものが設置されていることも多く、標準的なアイテムではないことも。しかし、最新の商品であったり、ハウスメーカーお勧めのアイテム、流行りのコーディネートであったりするので、どんなものが取り入れられているかは見ておきたいものです。

モデルハウスから持ち帰った、ハウスメーカー商品のカタログでは、標準仕様の設備や建材のチェックを。複数のハウスメーカーの商品をみていくと、おのずと今の「標準的な設備や建材」がみえてくるはずです。この仕様を、「いまどきの普通のランク」と考え、ひとつの目安にしてもいいでしょう。目安とした設備や建材のランクよりも、「キッチンはデザイン性を高めたい」とか、「バスルームはシンプルでいい」など、家族で話し合っていくことで、自分たちのこだわりも明確になってくるのではないでしょうか。

新築の分譲住宅やマンションも参考に

購入の予定がなくても、分譲住宅(建売住宅)やマンションの見学も参考になるものです。新築の分譲住宅やマンションであれば、人気の設備アイテムやインテリアを取り入れている場合が多いので、今の住宅の傾向がみえてきます。分譲住宅であれば、モデルハウスとは違って、一般的な広さの空間に設置されているので、設備機器のボリューム感や使い勝手など、実際に取り入れた時に近い感覚で確認することができるのもメリットでしょう。

また、新築したり、リフォームした友人の家も参考に。実際に生活していく中での住み心地や使い勝手などの体験談は、貴重な情報です。使ったことのない機器があれば、操作させてもらうのもいいでしょう。

ショールームは進捗状況にあわせて活用する

設備や建材選びで欠かせないのが、ショールームを活用すること。実際の商品をチェックすることはもちろん、最近では、モデルハウスのように空間展示されているケースも多く、より具体的にイメージできるようになってきています。また、模型や映像を使って、プランニングやコーディネートをシミュレーションできるところも増えてきています。

初期の段階では、全体の雰囲気やメーカーの商品特徴などを把握するために利用し、実際に商品を決める時期になったら、じっくりとひとつひとつのアイテムの確認を。アドバイサーに質問したり、実際に機器を操作するなどして、使い勝手をチェックすることが大切です。

雑誌や書籍、サイトで最新情報を得る

住宅専門誌やカタログは貴重な情報源のひとつ。

住宅専門誌やカタログは貴重な情報源のひとつ。

新築やリフォーム、インテリアなどの雑誌や書籍でも、設備や建材の情報は多く掲載されています。住宅設備や建材は、その性能や機能は日々進歩していますし、機器や設置に関する法律や条例なども変わることもありますので、新しい情報が豊富に掲載されているものを参考にすること。また、ネットでも、設備・建材選びの基本や最新の設備・建材情報などを掲載するものも豊富になってきています。気になるサイトはこまめにチェックして、最新情報を得ることが大切です。

もちろん、設備・建材メーカーのホームページも使いやすくなってきています。商品情報だけでなく、実際にシミュレーションすることができたり、選び方やメンテナンスの情報、施工例や利用者の声などを紹介しているものもみられます。カタログの請求も可能なので、進捗状況に合わせて請求してもいいでしょう。ショールーム見学の際にもらってくることもできますが、事前に請求しておけば、ショールームに行く前に気になるアイテムをチェックすることも可能です。

ネット上では、家づくりの体験談なども多くみられますが、住まいはもちろん、住宅設備や建材は、プランニングや環境、暮らし方などによって、満足度や使い勝手は異なるものです。一概に善し悪しを判断するのは難しいものだということを踏まえた上でひとつの参考に。いずれにしても、満足のいく住宅設備や建材選びには、情報収集はとても重要です。わが家に適した商品を選ぶには、さまざまな情報源を上手に利用することがポイントでしょう。


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