住まいの性能や快適性は、構造や間取りはもちろんですが、どんな設備機器や住宅建材を取り入れるかも、大きく影響するもの。家づくりやリフォームを進める中では、数多くの設備や建材を検討し、選ぶ必要があります。ここでは、知っておきたい、設備・建材の選び方の基礎知識をまとめました。

[写真協力]  LIXIL  

point1. 設備や建材は多種多様。ライフスタイルを考慮して優先順位を

住まいの性能に関わる開口部は、早めに検討したいアイテムのひとつ。[エルスターX]

住まいの性能に関わる開口部は、早めに検討したいアイテムのひとつ。[エルスターX]

住まいの設備機器や建材の種類やアイテムは数多く、それぞれメーカーや商品のバリエーションは豊富に揃っています。キッチンやバス、トイレといった水まわりはもとより、窓や玄関ドアなどの開口部、屋根材や外壁材などの外まわり、内装材や収納、照明、セキュリティまで、ひとつの家に用いられる数は驚くほど多いものです。

それらは、依頼先(ハウスメーカーや工務店など)によっても異なりますが、標準仕様やオプションという形である程度絞り込まれている場合もありますし、専門性の高い部位などは、依頼先から提案されるケースも。もちろん、施主が主導で決めるべきアイテムも多くあります。いずれにしても、最終的には施主がひとつひとつ、決定することになりますから、それらの設備や建材の概略は理解しておくことが大切です。その上で、家族構成やライフスタイル、好みなどに合わせて、取り入れたい機能やこだわりのアイテムなどをピックアップし、優先順位を明確にしておくことが重要でしょう。

point2.住まいの寿命を左右する設備・建材を重視して

設備や建材を選ぶ際に、まず、優先的に考えたいのは、建物本体の寿命を左右するアイテムでしょう。たとえば、屋根材や外壁材は、厳しい自然環境から住まいを守る重要な建材。構造躯体の耐久性にもかかわるので、長期的な視点を持って選びたいものです。広い面積に用いられる屋根材や外壁材は、選び方によっては費用に大きな差が出るものですが、イニシャルコストだけでなく、メンテナンスなどの費用も考慮して選ぶこと。窓や玄関扉などの開口部、断熱材なども優先させたいアイテムのひとつでしょう。

point3. 積極的に検討したい、環境配慮や省エネルギー性能

太陽光発電システムを取り入れる際には、事前に発電量のシミュレーションなどで確認したい。 [ソーラーラック]

太陽光発電システムを取り入れる際には、事前に発電量などを確認したい。 [ソーラーラック]

住まい全体はもちろん、設備や建材も、環境に配慮し省エネルギー性能を高めたものが多く提案されています。節水や節電機能を高めた水まわり機器、エネルギー効率を高めた給湯システム、太陽光(熱)を利用した機器なども身近になってきています。

選ぶ際には、これらの性能を確認し積極的に取り入れることも、これからの家づくりには重要なポイントとなるでしょう。

point4.選び方次第で資金計画に大きく影響することを忘れずに

一般的に、家づくりの総費用の概要は、本体工事75~80%、別途工事15~20%、諸経費5~10%といわれています。本体工事に関わる電気・給排水・衛生・給湯 工事、屋根工事や屋内・外仕上げ工事、建具工事などももちろんですが、別途工事に含まれる冷暖房・空調工事、照明工事、外構工事など、その内容や取り入れる機器などによって価格は大きく変動するものです。

高価なシステムキッチンを選んだり、総ヒノキで温泉のようなバスルームにすれば、それだけで価格はアップします。別途工事となる外構でも、複数台格納できるような車庫を設ける場合とチェーンなどの車止めだけの場合では、その予算は大きく異なります。特にこだわりたいアイテムがあるのであれば、それらにかかる予算は別に考えておくことも必要でしょう。

point5.熱源や給湯システムを選ぶことも重要に

建築する土地やエリアなどの条件にもよりますが、具体的な設備機器を検討する前に、熱源を選ぶことも重要となってきています。ガス機器はもちろん電化住宅向けの設備機器も多く提案され、それぞれのメリットを生かしたアイテムの開発も進んでいます。家づくりを進める際には、熱源選びと同時に給湯システムを検討することになるでしょう。さまざまなタイプがありますが、給湯システムによっては、床暖房や太陽光発電システムなどと組み合わせることも可能なので、住まい全体の設備とトータルにプランニングすることが大切です。

point6. こだわりアイテムによっては、依頼先選びと同時に検討を

ハウスメーカーや工務店などで、標準的に用いられている設備や建材とは異なるアイテムや商品を取り入れたいというケースもあるでしょう。たとえば、珪藻土や無垢材など自然素材を用いたい、薪ストーブをつけたい、などの場合は、依頼先にその施工実績があるか、施工例を見せてもらうなどして確認しておくこと。多くのハウスメーカーや工務店は、基本的な要望には応えられると思いますが、やはり、得意不得意、実績の多少はあるもの。特別にこだわりがある場合は、依頼先選びと同時に検討しておくことも大切です。また、施主支給をしたいという場合も、どのような対応をしてくれるか、事前に確認しておくとトラブルを防ぐことができるでしょう。

point7.構造や間取りに関係するアイテムは早めに

対面式にするのか、アイランドにするのか、キッチンの配置は早めに検討を。[サンヴァリエ]

対面式にするのか、アイランドにするのか、キッチンの配置は早めに検討を。[サンヴァリエ<リシェル>]

失敗しない設備や建材選びをするためには、それらを選ぶタイミングも重要です。基本的には、本体工事、躯体や間取りに関わるものから検討を。たとえば、窓や玄関などの開口部の位置や大きさ、キッチンのレイアウトやバス・サニタリーのプランニングなどの水まわりは早めに希望をまとめておきましょう。また、カーポートやデッキ、テラスなどの外まわりは、建物の間取りを考慮しないと使いづらくなることも。間取りと設備・建材は、同時にプランニングを進めることが大切です。

point8.契約までにすべて決定を

設備や建材選びは、基本的には、契約までにすべてを決定することが理想ですが、なかなか難しいかもしれません。依頼先などにもよりますが、費用や間取りに影響しないものであれば、ある程度、融通がきく場合もあるようです。たとえば、システムキッチンの扉材の色などは、キッチンの商品、扉グレードに変更がなければ、発注前までであれば間に合うケースも。いつまでに決定すればいいのかはさまざまなので、事前に担当者に確認すること。工事途中での追加変更は、内容によって、スケジュールや費用に影響をすることもあるので、注意が必要です。

point9.「見て・触れて・使って」ショールームで実物を確認する

後悔しない設備・建材選びのためには、ショールームを上手に活用することがポイント。カタログの写真や小さな見本では、デザインや色を確認することが難しく、実際に動かしてみなければ、操作性も分からないものです。最近では、機器の展示はもちろん、空間提案など実際の暮らしがイメージしやすい提案も増えています。性能実験や実際に使うことができる(体感することができる)コーナーなどもあるので、積極的に利用することをおすすめします。

point10.メンテナンスや取替え時期、費用を確認する

建物はもとより設備や建材は、完成し設置したその日から老朽化していくもの。厳しい自然環境に耐え、酷使し、快適さを生み出すなど、それぞれの役割を果たせば、それなりに劣化してくるのも当然です。それぞれのアイテムが、いつごろ、どんなメンテナンスや修繕、取替えが必要か、それにはいくらぐらいかかるのか、選ぶ前に確認しておくことはとても重要です。

「住まいは出来上がって終わり」ではありません。どう維持していくのか、それにはどのくらいの手間と費用がかかるのかを納得した上で選択し、「維持に関わる費用を確保しておく(積み立てておく)」ことができるような、余裕ある住まいづくりが理想なのではないでしょうか。


【関連記事】
住宅設備・建材選びのための情報収集術
ショールーム活用法-初期段階での上手な使い方-
カタログ徹底活用法
施主支給のメリット・デメリット&進め方の注意点
住宅設備・建材のユニバーサルデザイン
地震に配慮した設備・建材選び
平面図の建具(扉・窓)記号とチェックポイント
電気設備図の照明記号とチェックポイント





匿名で優良会社にリフォーム相談!

ホームプロでリフォーム会社を探す

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。