マンション物件選びのポイント/マンションの防犯・セキュリティ

防犯性の高いマンション10か条(2ページ目)

都内における侵入窃盗は1年間で約2万件、そのうち空き巣の占める割合は63%で1万2千件も起こっています。多発する犯罪から身を守り、安心して暮らすための防犯性が高いマンション10か条はこれ!

井上 恵子

執筆者:井上 恵子

住まいの性能・安全ガイド

ポイント4:植栽・フェンス

見通しイメージ図
人の目の高さより高い位置に枝ぶりがあれば、視界を妨げることはありません
敷地内の植栽やフェンスなどは、それによって道路や共用玄関などからの見通しを遮っていないことが大切です。高木の場合は枝ぶりが視線の高さより高い位置にあること、生垣の場合は連続していて死角を作っていないかなどをチェックしましょう。


ポイント5:1~3階および最上階

1~3階の住戸は特に注意が必要です。窓を防犯ガラスにする・防犯センサーをつけるなど、防犯措置をとったものが良いでしょう。1階のバルコニー付近に植栽やフェンス、雨どいなど足がかりがある場合は、1m以上離れていること、伝い登りができない構造であることを確かめましょう。また住戸がセットバックしている形態のマンションでは屋上からの侵入経路になるケースもあるので同じように注意が必要です。

バルコニーと植栽の位置関係
バルコニーの近くに植栽やフェンスなどがあるとそこを足がかりにして侵入する恐れがあります。1m以上の間隔があるか確認しましょう。



ポイント6:住戸アクセス方式

住戸アクセス方式一覧
【住戸アクセス方式一覧】
住戸アクセス方式には以下のタイプがあります。

・階段室型
・片廊下型
・中廊下型
・コア型
・ツインコリドール型
・ボイド型

各々について防犯面からみた注意点をあげます。

・階段室型
階段室型は利用者が限られること、逃走経路が1ルートしかないため防犯性は高い方式といえます。ただし階段室の外部からの見通しがあるかどうか、共用階段からバルコニーに侵入できない構造になっているかチェックしましょう。
・片廊下型
このタイプは共用廊下の開放性が高いのでその分侵入しやすいこと、階段は避難のためにたいてい2つついており、侵入盗の逃走経路と成り得ることが考えられます。共用廊下・共用階段・エレベーターホールは見通しがよいかチェックしましょう。
中廊下型・コア型
高層・超高層に多い方式です。共用廊下が住棟内にあるため見通しが悪く死角を作りやすいといえます。見通しの悪い場所には防犯カメラが設置されているなどの措置をとられているかチェックしましょう。
・ツインコリドール・ボイド型
吹き抜け空間があるため見通しはよく、中廊下型・コア型に比べ防犯性は高くなります。ただし、建築コストも多くかかる形式です。

住戸アクセス方式によってこのような特徴があることを知っておくと良いでしょう。


ポイント7:共用玄関(エントランス)


共用玄関も道路や管理人室からの見通しが良いこと、防犯カメラやオートロックなどがついていること。防犯カメラは設置場所や撮影の範囲(人物がちゃんとうつるか)を確認したほうがよいでしょう。オートロックの最近の傾向としてはバイオメトリクス(生体認証)を採用するマンションも出てきました。これは、静脈パターン、虹彩(眼球の光)など、人体の特徴を生かして識別するシステムで、カード式に比べ紛失やコピー作成などの心配がなくなります。

続いてエレベーター・共用廊下・共用階段・玄関・窓のチェックポイントを見ていきましょう。
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