マンション物件選びのポイント/マンションの構造・耐震性

資産価値と安全性なら『免震マンション』

この厳しい経済状況の中でも最近のマンションモデルルーム来場者数は伸びているとか。そこで今回はこれから購入を検討する人にお勧めしたい、資産価値や安全性が期待できる『免震マンション』についてまとめます。

井上 恵子

執筆者:井上 恵子

住まいの性能・安全ガイド

予約でいっぱいのモデルルームもあるとか。気になる物件は早めに予約しよう。
予約でいっぱいのモデルルームもあるとか。気になる物件は早めに予約しよう。
厳しい経済状況が続く中「最近のマンションのモデルルームは予約でいっぱい」という話も聞きます。過去最大級の住宅ローン減税や価格見直しによる値ごろ感が「そろそろ持ち家を」と考えていた層に響いているのでしょう。

そこで、これからマンションを購入する人は、ぜひ付加価値の高いマンションを見極めていただきたいと思います。今回は地震に対する安全性や高い資産価値を期待できる『免震マンション』を取り上げます。

現在の新築マンションの耐震基準はどのくらい?

最近建てられたマンションならば基本的に一定以上の地震に耐える力を持った「耐震構造」になっています。

一般的な「耐震構造」は、簡単にいうと柱や梁を太く頑丈にして、地震が起きた時、建物自身で踏ん張ってそれに耐える構造を指します。その耐震基準は以下の通りです。

・まれに発生する地震(震度5強程度)でも壊れない
・極めてまれに発生する地震(震度6~7程度)でも倒壊、崩壊しない

つまり、まれに発生する地震(震度5強程度)なら建物と人命を守り、極めてまれな大地震(震度6~7、関東大震災程度)においては「建物に部分的な損傷を許しても人命は守る」程度の耐震性があります。1981年の新耐震基準制定後に建てられたマンションは、基本的にみなこの耐震性を持っています。

人命を守るという点では最近の建物は十分な性能を持っているということで一安心ですが、建物はどうなるの?家の中の家具や財産は?という点もとても気になりますね。

大地震のその後を考える

命が助かっても住めないくらいマンションが壊れたらどうする?
命が助かっても住めないくらいマンションが壊れたらどうする?
もし大地震が起こり、人命は守られたものの建物にひびが入ったり、傾いたり、設備機器が壊れて使用できなくなったら、その後はどうなるでしょうか。

補修程度で住めるようになったとしてもその費用の負担や、しばらく仮住まいを余儀なくされることも考えられます。最悪の場合、損傷状態がひどければその建物には住むことができなくなり建て替え、となるかもしれません。

建築基準法は「最低限の基準」を定めているため、それよりももっと耐震性を備えた建物にすることももちろん可能です。命を守る、そして財産も守りたいなら、より耐震性の高いマンションを探す方法があります。

地震時の揺れの恐怖を軽減したい

私たちは、地震時に家が大きく揺れることで大きな恐怖を感じます。不安、不快であるこの振動体感がなるべく抑えられるマンションに住みたいと、誰もが思うのではないでしょうか。

今回取り上げる「免震構造」のマンションは、地震時の揺れを抑え、大地震の際に建物の機能の確保や財産が守れるという意味で大きな付加価値を持っています。

それでは次のページで免震マンションとはどんなマンションか見てまいります。
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