マンション物件選びのポイント/マンションの性能・耐久性

築10年、住まいの床下どうなっている?(3ページ目)

築10年目になった住まいの床下点検をしてもらいました。さて、建ってから10年を経過した戸建住宅の床下はどんな状況になっていたでしょうか?ポイントはシロアリ被害と土台など木部の状態です。

井上 恵子

執筆者:井上 恵子

住まいの性能・安全ガイド

床下点検、防蟻、防腐処理の費用の目安

根太、大引を支える束(つか)の部分が鋼製の場合、費用が多少安くなることも。
根太、大引を支える束(つか)の部分が鋼製の場合、費用が多少安くなることも。
シロアリ対策の費用ですが、一般的な薬剤散布で坪あたり1万円程度と言われます。しかしホームページなどで調べてみても、業者によって費用はまちまちです。床下点検と見積もりまでは無料の業者が多いので、まずは点検・見積もりをしてもらうことです。残念ながら中には悪徳業者もいると聞きます。内容・価格に納得できなければ、違う業者に当たってみたほうがよいでしょう。

ガイド宅で利用した業者はキャンペーン期間中ということで、シロアリ防除で計7万円程度。今回は木部の防腐処理もしてもらったので、合わせて計12万円になりました。床下は18坪ですのでシロアリ対策と防腐処理で1坪あたり6,700円という計算になります。

かかる費用は坪単価で計算されることが多く、使用する薬剤の種類に左右され、シロアリ対策では合成薬剤、天然系薬剤、完全無農薬薬剤など、より安全性が高くなる後者になるほど坪単価は高くなります。また、点検の結果によりシロアリ被害が深刻な場合は別途費用がかかることもあるそうです。

業者選びのポイント

家を施工してくれた施工会社に問い合わせ、内容や料金に納得できればそこに頼んでもよいでしょう。施工会社が分からない時、他の業者に頼みたい時は、実績があり信頼性の高い業者を選びましょう。例えば(社)しろあり対策協会の登録施工会社から選んだり、身近な生協や農協などでも防蟻処理を行っています。どこに頼むとしても、見えない床下の作業だけに、信頼できそうかどうかの見極めが肝心です。

また、使用する薬剤が人体に無害であることはもちろん(社)日本しろあり対策協会の認定品であること、保証期間があること(5年が多い)、損害賠償保険の有無や賠償の金額などを確認しましょう。

次回の点検時期

次回の床下点検の時期ですが、シロアリ処理は基本的に5年、防腐処理は8~10年ということでした。ただし、シロアリを見かけたなど、シロアリがいる疑いが出た場合は、これにこだわらずすぐに点検をした方が良いでしょう。

木製の階段、ウッドデッキ、プランターは人気ですがシロアリ発生の危険性があります。
木製の階段、ウッドデッキ、プランターは人気ですがシロアリ発生の危険性があります。
シロアリは土と木が直接合わさっている部分に発生しやすく、例えば家のそばで木製のプランターなどに直接土を入れている、ウッドデッキと土が接しているなどの状況があると危険だそうです。

木造住宅だけでなく、RC造のマンションでも被害が見られるほどシロアリは猛威です。異常を感じなくても、家の資産価値を守るために定期点検とメンテナンスは必要と言えるでしょう。

【関連サイト】
住まいを長持ちさせる要は何?(家づくり入門)
木造住宅だけじゃない、シロアリの被害とは?シロアリが好きな家、嫌いな家(長く暮らせる家づくり)
手抜きメンテは大出費を呼ぶリフォーム!?(リフォーム)
シロアリに負けない家を建てる方法は?(木造住宅・木の家)

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