住宅メンテナンスのリフォームは、家の健康にとって大切なこと。でも「今やっておかないと家がダメになりますよ!」という言葉は、どこまで信じたらいいのでしょう。今回は失敗事例と、営業トークに惑わされない見極め方をご紹介します。

住宅メンテナンスで15万円を惜しんで500万円の出費
〈失敗事例-1〉

15万の定期メンテナンスを惜しんだために500万円以上の出費に。自分の家は大丈夫という根拠の無い油断は禁物。見えない部分への出費を惜しまないことも大事。

15万の定期メンテナンスを惜しんだために500万円以上の出費に。自分の家は大丈夫という根拠の無い油断は禁物。見えない部分への出費を惜しまないことも大事。

築23年の在来木造一戸建てで、屋根葺き替えリフォームをするために屋根をはがしたところ、下地にシロアリの被害があることがわかった。

シロアリは多くの場合、家の下から上へと食べながら進んでいく。あわてて各部を点検したところ、柱や壁の内部など様々な部分がシロアリの被害にあっていることがわかった。

外壁のモルタルは浮いている状態で、このままでは落下の危険もあるということで、緊急に外壁の全面補修工事に着手。

屋根リフォームで130万円の予定が、合計650万円となり、予定外に500万円以上も掛かってしまった。聞いてみると、防蟻工事は15年前にやったきり。近所の工務店から住宅メンテナンスをするように勧められてはいたが、費用も掛かるし、まぁ大丈夫だろうと、何となく放置していたとのことだった。

 

【住宅メンテナンスの見極めポイント-1

この失敗事例は、5年おきの定期的な防蟻工事を行なっていれば防げたケースです。この家の場合、1回の防蟻工事にかかる費用は約15万円でした。自分の家は大丈夫という根拠の無い油断は禁物です。また家を健康に保つための、見えない部分への出費を惜しまないことも大切です。

住宅メンテナンスを先送りすると費用が倍増する
〈失敗事例-2〉

家を守る大事な屋根は必ず定期点検を。防水のやりかえリフォームも防水の保証が切れてからのやり直しでは一歩遅い。

家を守る大事な屋根は必ず定期点検を。防水のやりかえリフォームも防水の保証が切れてからのやり直しでは一歩遅い。

築25年の在来木造一戸建てで、外まわりは屋根や外壁、内部は水まわりなどを含む全面リフォームを行うことになった。

しかし浴室を解体してみると、水漏れにより窓台や土台は指で触っただけで崩れ落ちるほどに腐食し、シロアリの巣に。外壁も劣化がひどく、塗り替えでは次の10年はもたない状態だったため、補修に加えてサイディング張りに変更。

屋根は上からかぶせるカバー工法を取る予定だったが、下地の点検をしたところ腐食が激しいので、葺き替えに変更。どうせやらないといけないなら、まとめて1回で済ませようとしたのだが、今回の変更分に掛かる費用で、予算より350万円ほどオーバーしてしまった。

 

【住宅メンテナンスの見極めポイント-2】


鉄部の腐食が進むと、塗装だけでは補修できなくなり溶接工事が必要となりリフォーム費用がかさむ。

鉄部の腐食が進むと、塗装だけでは補修できなくなり溶接工事が必要となりリフォーム費用がかさむ。

住まいを健康に保つためには、10年目に外壁や屋根の塗り替え・メンテナンス、防水のやりかえ、水まわりの点検・補修などが必要です。

上の事例で築10年目に、浴室の補修、外壁塗装、屋根塗装などの定期的な住宅メンテナンスをしていたら、掛かる費用は約180万円で済みました。

腐食が進んでからでは余分な手間が掛かるので、必要以上に費用がかさみやすいのです。

例えば、雨漏りなんてしていない!と思っていても、室内に流れ込んできていないだけで、実は軒先に流れていて気付かないまま放置され、下地の腐食が進んでいたケースがあります。

外壁の細かいヒビ割れも放置しておけばそこから水が入り、内部の腐食が進めば大工工事・左官工事・塗装工事と費用が増大します。住宅メンテナンスには定期的に少しづつお金が掛かりますが、結果的にはそちらのほうがおトクになるのです。

 

次のページでは、依頼するのがたいてい一歩遅過ぎるリフォームとは?そして、なぜ営業トークに不安になってしまうのか?営業トークに惑わされない、必要なリフォームの見極め方です。