近年、家族のあり方を考えさせられる事件が相次いで起きています。事件の内容は今までではとても考えられないような凄惨な出来事です。以前であれば主な原因は生活苦や家庭不和による不安など、ある程度理解ができました。しかし近年は経済的にも恵まれ何不自由なく育ち、それなりの教育を受けているにも関わらず家族間で暴力や事件を起こすケースが増えています。
戦後貧しい頃の助け合いの精神や地域力は弱体化し、豊かさと同時に家族の絆や地域コミュニティーがぶつぶつと切られているのです。
次の表からもわかるように、ここ十年間、家族間の関係がいかに希薄になっているかわかると思います。
食を共有する、それがよりよい親子関係をつくる
そもそも家族とは何でしょうか。一言であらわすと、一緒に食べる関係といえます。親子関係の基本は「食」です。そのためキッチンやダイニングをどうプランニングするかがとても重要になるのです。仮に敷地が狭くてもL・D・Kのスペースは最優先させ、寝室などは狭くてもよいのです。
そして食を通して家族のコミュニケーションを図ることを第一にして考えることなのです。いずれ子どもは成長と共に親離れをし、会話も減っていくでしょう。そんなとき、子ども部屋のみで完結させたらますます会話はなくなります。決して子ども部屋のみで完結させない、気配を読みとれる部屋づくりにしておくことです。
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