上下階の住人チェックと遮音対策
耐震性はヒアリングでカバー
スラブ厚が薄い点については、上階、隣住戸の居住者がどのような方々かを調べました。どちらも高齢な方々が居住者であることから、生活音に悩むことはない、下階については私が、フローリングをあきらめるなどの対応で遮音対策をとれば、リスクはクリアできると判断しました。ただし、耐震性については不確定なままです。そこで、私は管理人さんを訪ね、耐震性について質問しました。あくまでも管理人さんの主観的コメントであり、客観性は欠くものの、「新築時から住んでいる方によると、このマンションは霞が関ビルと同様の堅牢さで建てられている、ということを聞いています」ということでした。それでも不安な私は知人の建築家に居室内を見てもらいました。この当時のマンションは天井があまり高くなく、柱や梁(しかも多い)が居室内に露出しています。インテリア的には今ひとつですが、強度的には、堅牢ではないかとの感想を得ました。
以上をもって、あまり科学的ではありませんが、耐震性については不確定ではあるものの容認することにしました。建物構造・性能は、住宅という資産の基盤となるものですが、気に入らない、不安だからといって自分ひとりの力で補強したり改築できるものではないところが、超築古マンションの悩みです。可能な限り建物の状態を明らかにし、対応策がとれるか、とれないまでも容認できるかどうかを判断するべきでしょう。超築古マンションについては、居室内よりも建物構造・性能のほうが買うかどうかを判断する材料としては、重要度が高いと考えます。
次回は、「超築古マンションの購入編(後半)」です。お楽しみに!
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