【目次:マインドマップ勉強法】
マインドマップは歴史や英語が楽しく学べる勉強術!
歴史と言えば「暗記教科」というイメージが強いですね。覚えることが苦手な人にとって、歴史はまさに「面倒な」教科でしょう。しかし、この面倒な教科を楽しく、しかも簡単に覚えられる勉強方法があるとしたどうでしょうか。そう、それがマインドマップを使った勉強法です。それでは、早速マインドマップがどういうものなのかを紹介しましょう。 これは室町時代について、ガイドがまとめたマインドマップ。真ん中にあるのは、室町時代を象徴する金閣(寺)です。そこから放射線状に、室町時代の文化、産業、大名、一揆、幕府の仕組み、東アジアの様子などを、イラストを混ぜながらまとめていきます。
マインドマップとは、トニー・ブザン氏が考案した、理解力、記憶力、発想力などを高めるのに役立つ思考技術のこと。OECDによる学習到達度調査(PISA)で、常に世界トップレベルの学力を誇るフィンランドでは、「カルタ」と呼ばれるマインドマップが国語の授業で使われていることで有名です。
※マインドマップ(R)は英国Buzan Organisation Ltd.の登録商標です。
マインドマップで勉強する前に書き方を身につけよう
マインドマップを書く上で、まず大切なことは「楽しみながら」かくことです。用意するものは、A4サイズの白い紙、たくさんの色のサインペン(色鉛筆、色ボールペン)だけです。あとは、書いたマインドマップをしまっておく、クリアファイルなどがあると良いでしょう。いずれも100円ショップで手に入るものばかりです。- 横向きに置いたA4の紙の真ん中に、中心となるテーマをイラストでかきます(セントラル・イメージ)。なるべくたくさんの色(3色以上)を使ってかきましょう。
- 中心から放射線状にメインとなるブランチ(枝)を伸ばします。
マインドマップのセントラル・イメージには、室町時代を象徴する金閣を、メイン・ブランチには、文化、産業、大名、一揆、幕府、東アジアをかきます。もちろん、これらは自由に決めてOK。
- ブランチはなめらかな線で、全体にまんべんなく広げます。太く大きくかき、先にいくほど細くなるようにかきましょう。
- ブランチの上には文章ではなく、一つの言葉(単語)をかきましょう。イメージ(絵)でもOKです。
一揆と一言で言っても、国一揆、土一揆、一向一揆とたくさんあります。ブランチを伸ばし、まとめていきましょう。
- メイン・ブランチからさらにブランチを伸ばし、関連する言葉をかき出してみましょう。
- たくさんの色を使い、カラフルに仕上げましょう。紙全体にまんべんなくかけたら終了です。
まとめノートの代わりにマインドマップ
暗記教科だけでなく、英単語や英文法のような難しいことを整理して、理解するのにも、マインドマップは役に立ちます。例えば、in、to、forのような前置詞。toにもforにも、「~に」という意味があって大変わかりにくいですね。forは単に方向を示すだけなのに対して、toは到達した地点まで含めた方向を意味します。
atはinよりも狭いところを指すときに使うとか、「何時に」とある時点を表すのにも使うなど、いろいろな用法がありますね。これらのatの用法に共通していることは、「ある点」を表しているところです。普段、何気なく勉強しているだけでは、このような違いや共通点に気づかないことがほとんどです。マインドマップは、書いている最中に、違いや共通点に自然と注意が向くので、まとめ学習にも適しています。
マインドマップ勉強法が効果絶大な理由
暗記と言えば繰り返し呪文のように唱えたり、ノートに何度も書き取りしたりと、反復練習が中心の人が多いのではないでしょうか。確かに反復練習は大切です。しかし、詰め込み型や一夜漬け型の覚え方では、せっかく覚えても、2、3日もしたら忘れてしまい、苦労したわりには成果が上がらないという欠点があります。
マインドマップは、楽しく、イメージで覚えられるところが最大の特長。特に歴史のような暗記教科で効果が絶大なのは、ただ覚えるだけでなく、思い出すときにも有効だからです。
今回紹介した歴史や英語だけでなく、地理や国語(読解)、志望理由書や小論文などの文章を書くときにもマインドマップは活用できます。
一度にたくさんのことを描こうとせず、少しずつかく内容を増やしていくなど、何度も何度もマインドマップを描いてみましょう。
【関連書籍】
・トニー・ブザン(監修)できる子はノートがちがう!―親子ではじめるマインドマップ(小学館)
・矢嶋美由希(著)実践! ふだん使いのマインドマップ(CCCメディアハウス)
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