専用メガネが同梱。装着感も悪くない
3Dビエラに一個付属する3DアクティブシャッターグラスTY-EW3D10W 装着感は上々だ
映画館で3Dメガネは疲れてイヤという思いをした方も今回の同梱品は非常に良く出来ていて、「巨顔」の私でも快適に装着できました。どうかご安心してください。
「でも、3Dビエラで何を見るの?」と疑問に思われるかもしれません。ブルーレイディスクの3D版は今年各社が発売、第一弾はウォルト・ディズニーの『クリスマス・キャロル』です。パナソニックは3Dビエラ発売と同時に3Dディスク対応型のディーガを発売、両者の組み合わせで家庭で3D映像を楽しめるというわけです。
現時点で他をリードする自然な立体映像
ただし、課題も。家庭の3Dは始まったばかり
さて、TH-P54VT2に同梱された3Dサンプルソフトを視聴すると、非常に明るく自然で快適な立体映像が楽しめます。
3Dテレビの課題は、室内照明がインバーター式でなくグロー管式の蛍光灯の場合、点滅との干渉を発生してフリッカー(画面のちらつき)が発生することです。今回は部屋を暗くして鑑賞しましたが、液晶方式3Dで指摘されるフリッカーの少ない映像が楽しめます。
3Dテレビのもう一つの課題は、奥行き感が生まれる反面、画面が一回り小さく感じられることです。今回発売される54/50Vの大画面なら比較的問題ありませんが、それ以下の画面サイズで臨場感が減退することが考えられます。
パナソニックではフルハイビジョンが採用される37V型まで3Dテレビのラインナップを拡大していくと抱負を語りますが、立体感と画面の広がりの両立についての研究が必要でしょう。
さあ、ここからが本題です。リビングを暗くして例えば『アバター』なら、2時間40分もの間メガネを掛けて映像を見続けるのには、一般のご家庭を考えると現時点で正直「?」と感じないでもありません。
3Dテレビは放送の発展がリードしたこれまでのテレビ受像機の変化とは別種の進化です。つまり、3Dでなくてもテレビはテレビです。しかし、人間の文明において必ずしも必要が発明の母ではないのです。「イノベーションの感動」が市場を生み出すのです。最後に、3Dテレビの興廃の鍵を握るのはソフトの質、と申しておきましょう。
【関連サイト】
パナソニック・3Dビエラ