プラズマ方式で世界初登場。
現時点で他をリードする完成度

テレビの今年の最大の話題は、いうまでもなく3D。先陣を切って「3Dビエラ」TH-P54VT2、TH-P50VT2がパナソニックから発表されました。世界初こそサムスンの液晶方式に譲った(2010年2月末発売)ものの、プラズマ方式の利点を生かし現時点で最も高い3D再生の完成度を誇っています。

3D映像対応型地上・BS・110度CSデジタルフルハイビジョン・プラズマテレビ パナソニックTH-P54VT3

3D映像対応型地上・BS・110度CSデジタルフルハイビジョン・プラズマテレビ パナソニックTH-P54VT2



どうやって3Dを再生している?
パナソニックが3Dテレビの先陣を切れたワケ

さてTH-P54/50VT2は、どのような方法で3Dを再生するのでしょうか。

みなさんが御馴染の赤と青の眼鏡をかける従来からの方式を「アナグリフ方式」と呼びます。現在映画館で使用される3Dは、興業系列によって数種類が競合していますが、今回パナソニックが採用したのは、「フレームシーケンシャル方式」。1920×1080画素の左目用と右目用フルハイビジョン映像をそれぞれ60p表示し、シャッター機能を持つメガネで左目/右目用映像を交互に見て立体効果を得るというものです。

パナソニックはかねてから同方式の研究を進めていて、今回ビエラへの搭載に当たり、「3DフルHDプラズマシステム」と命名しました。今後、ソニー等液晶方式各社も3Dに参入しますが基本的には同じ方式を採用しています。近年のテレビのコマ数の増加(120Hz、240Hz)が3Dのフレームシーケンシャル方式に応用することができたわけです。

パナソニックが先陣を切った理由に、プラズマ方式が3Dフレームシーケンシャル方式に特に馴染みやすいことがあります。表示デバイスとしての成立ち上、ホールド表示(素子の開閉状態で画を描く)が特徴の液晶方式に対し、インパルス表示(画素が明滅を繰り返す)のプラズマパネルは、原理的に120分の一秒毎の左右映像のスイッチング上有利なのです。


3Dを切れ味よく表示するために、
テレビの性能を大幅に高めた

それをいかすべくTH-P54/50VT2は、セルの残光時間を短くした「フル・ブラックパネル」を初搭載しました。

プラズマテレビの欠点の一つに、動画ボヤケこそ少ないのですが、色ずれが起きることが挙げられます。例えば画面を右から左に車が横切る時に、輪郭に緑の色ずれが発生するのを見たことがありませんか。これはR、G、Bの残光時間が異なっていることで発生していました。今回のフル・ブラックパネルは、RとGの残光時間をBの水準にまで短縮することに成功しました。

プラズマパネルは時分割で発光を繰り返して画を描きますが、従来は暗から明の順序で発光させていました。今回は発光効率を向上させ、明から暗の順序でセルを光らせることが可能になりました。「最小輝度からの残光」なのも残光時間の短縮に役立っています。こうした工夫で、左右映像の重なりをなくし切れ味のいい3D立体効果を掌中にしました。

PDPに宿命のように付きまとっていた予備放電(種火)を事実上追放し500万対一のネイティブコントラストを実現、明るさと深い黒を両立させたことも世界初の3Dテレビの発売を後押ししたといえるでしょう。