ベルギー/アントワープ

『フランダースの犬』の町ホーボーケン/アントワープ

『フランダースの犬』のネロ少年と愛犬パトラッシュが住んでいたアントワープの隣町ホーボーケン。ネロ&パトラッシュの銅像もあり日本人に人気です。

執筆者:林 瑞絵

ネロ少年とパトラッシュが暮らした町、ホーボーケン

哀愁漂うネロ少年とパトラッシュの銅像

哀愁漂うネロ少年とパトラッシュの銅像

ネロとパトラッシュが仲良く眠る聖母教会

ネロとパトラッシュが仲良く眠る聖母教会

アントワープの中心地からトラム(2か4番線)に乗ること20分。ブリューゲルが村祭りを描いたことでも知られる町(かつては村)ホーボーケンに到着します。ネロ少年が住んでいたとされるこの町には、『フランダースの犬』の銅像もあります。

あまりにも慎ましく寂しげな銅像のために、「世界三大がっかり」という称号は「小便小僧よりもむしろこっちか?」という邪念も一瞬よぎりますが、普 通の公道に突然出現する情緒のなさがかえって面白い、避けるのには勿体ない名(迷)所となっています。

 

謎の黒い十字架は一見の価値あり

謎の黒い十字架は一見の価値あり

銅像の後ろは町の情報センターとなっており、『フランダースの犬』ファンの寄り合い場に。物語にまつわる資料や絵画が展示されていたり、資料の配布や記念グッズの販売もあります。

トラムの駅近くには、物語中でネロとパトラッシュが眠るとされる後期ゴシック様式の聖母教会(アントワープ中心地にある聖母教会とは別です)もあります。残念ながらこちらの教会に『フランダースの犬』に関する記念碑のようなものはありません。しかし800年前にスへルデ川に打ち寄せたという「黒い神」という名の奇跡を起こす謎の十字架があり、大いに興味をそそられます。

 

ネロとパトラッシュがチョコになった

ネロとパトラッシュがチョコになった

この教会の向かいには、日本びいきのベーカリー「Kiosk」があり、ネロとパトラッシュを型どったチョコレートを販売。

またトラムのホーボーケン駅からは15分ほど歩きますが、Eikenlei通りにある公立小学校の敷地内には、全長6メートルのミニチュア風車があります。かつてホーボーケンには大きな風車が実際に存在していました。『フランダースの犬』の中でもネロが風車小屋の火事の罪をかぶせられたりと、風車は物語内に印象的に登場します。現在のミニチュア風車は、柵を通してかろうじて全体が見えるという具合ですので、あまり観光スポットとは言いにくいかもしれません。

 

ホーボーケンにはミニチュア風車も

ホーボーケンにはミニチュア風車も

しかしアントワープ市が配布する資料によると、今後実物大の風車が建設される予定もあるとのこと。ネロを聖母教会前で辛抱強く待った愛犬パトラッシュの如く、『フランダースの犬』ファンとしては、その時を首を長くして待とうではありませんか。

<DATA>
Beeldje van Nello en Patrasche(ネロとパトラッシュの銅像)
住所:Kapelstraat 3

■Kiosk(ベーカリー)
住所:Kioskplaats 85-87
TEL:+32 (0)3 827 87 51 
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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