マヤ長期暦と2012年人類滅亡説
II号神殿から見たグラン・プラザ。右がI号神殿、左がノース・アクロポリス。ノース・アクロポリスが3~6世紀に増築を重ねられた神殿や墓地であるのに対して、I号神殿は700年前後建造のピラミッド
コンプレックスQのステラ。ステラには長期暦が記されており、これによって年代が特定できる ©牧哲雄
メソ・アメリカには共通する暦があり、この暦と西暦とをほぼ正確に対応させることができるため、ステラに書かれている年代は特定することができる。このマヤ長期暦を紹介しておこう。
マヤ長期暦はほぼ20進法となっており、キン=1日、ウイナル=20キン、トゥン=18ウイナル、カトゥン=20トゥン、バクトゥン=20トゥン、そして13バクトゥンを1単位として大周期としている。現在は5回目の大周期にあたり、紀元前3114年8月11日(別説あり)からスタートして、2012年12月23日に終わるらしい。大周期が終わるとき世界は刷新されて、新たな大周期世界がはじまるのだという。ここから2012年人類滅亡説が生まれ、ローランド・エメリッヒ監督『2012』をはじめ、数々の小説や映画が作られることになった。
なお、マヤではこれ以外にも260日周期のトゥルキン暦、365日周期のハアブ暦などの暦を並行して使用していた。