酒つくり一年目、東京の試飲会出展が運命をかえた!
大学での勉強と決断力と天性のセンスのよさが最初の結果をだしたのが、酒造り1年目で出展した東京の試飲会だ。試飲をした東京の酒販店数社から、即座に取引の申し込みがあったのだ。その酒販店とは、はせがわ酒店、味のマチダヤ、まさるや・・・という日本酒人気を牽引する店ばかり。これまたさすがと唸るばかり。もちろん、酒造り一年目で、目利きたちの目に(舌にかな)留まるというのも、さすがだけれど。
「とはいえ、7年間は賞などぜんぜん取れなかった」とも語る。
純米滓酒「浦底」は、タンクの底にたまった滓をあつめて火入れなしで瓶詰めしたもの。鯛の絵柄が華やか。
1升ビンはたしかブルーボトルで、まさに海の底をイメージさせるもの。
ちょっと珍しいボトル。
夏向けに発売された極辛純米酒。日本酒度は+10。
この日きき酒させていただいた「純米酒」。日本酒度が+6~7というけれど、不思議とまろみがある。
しっかり芯とコクがあるけど瑞々しさが同居する。香りの華やかさも品があってすがすがしい。
もう1つのきき酒は「山廃純米」。普通、山廃といえば骨太のコクある味わいを思い浮かべるが、美浜の水仕込みの山廃は、からりとした男酒でありながら、なめらかでシルクのようなキメ細やかさを感じる。
少し苦味があるという人も、とおっしゃる三宅さん。若狭の魚介が食生活の基本のこの地では、この苦味と酸味(酸度1.8)がぴったり来るのだとか。納得。