日本酒/酒造、酒蔵訪問

福井若狭の銘酒「早瀬浦」のお蔵を訪ねる(3ページ目)

ますます人気の福井は若狭の酒「早瀬浦」のお蔵を訪ねた。美しい海と湖を源としたミネラル豊富な水が、早瀬浦の味を生み出している。

友田 晶子

執筆者:友田 晶子

日本酒・焼酎ガイド

蔵や周りの環境が浮かんでくるようなお酒を造りたい

現在300石。能登杜氏を筆頭に4名で酒造りをしている。
「ちっちゃい蔵はぁ、なんでもやらな、できなあかん・・・と思ってるんです」とポリシーを福井若狭なまりで教えてくれる三宅さんも、去年から地元で酒米造りを始めたらしい。

「ひやおろしはいろいろ納得できないことがあるので造りませんが(←このあたりがなかなかの頑固ちゃん)、基本は3パターン。吟醸系、純米系、山廃系で、それぞれの「らしさ」がきっちり出るようにと考えています」とおっしゃる三宅さんに、どんな味わいを目指す?とさらに突っ込むと、
「飲んだときにこの蔵の風景やまわりの環境が浮かぶような、ほっとできるような、なにかこう田舎に帰りたいと思わせるような、気取らず乾杯にも締めにもいつでも飲んでもらえるような・・・、そんな酒を目指したい」とも話してくれた。

今年ご結婚されたばかりの12代目。お酒好きでチャーミングな奥様でよかったね♪ のんびりと、それでいてとても暖かくお迎えくださった11代目ご夫妻とともに、ますます美味しい福井の地酒を全国に送り出してくださいませ!

福井生まれの私にとって、福井のお酒は、まさに地元の空気と水を思い出させてくれる大切なものだ。この早瀬浦を初めて飲んだ日は忘れてしまったけれど、一口飲んで、あ、なんか体にしっくりくると感じたことは今でも忘れない。驚いてラベルをみれば福井のお酒だった。

若狭美浜の美味しい水と空気と、生真面目でプチ頑固ちゃん(そこが魅力)だけど日本酒造りのセンス抜群な12代目三宅さんが造る早瀬浦。
もっともっと味わっていただきたいと、心底思った。

「早瀬浦」 三宅彦右衛門酒造(有)
   福井県三方郡美浜町早瀬21-7
   TEL 0770-32-0303




【おまけ1】
三宅さんの後輩がやっていらっしゃる鮮魚店「寺川商店」さんでは、美浜名物鯖の糠漬け「へしこ」を作っていた。この地域はへしこの本場だけあり、ただの糠漬けではなく、糠に漬けたあと、さらに酒かすに漬けるのだとか。この日は、なんと早瀬浦の酒かすで漬ける作業をしていらした。贅沢っ。

今や全国人気となった鯖のへしこ。お酒のアテにもお茶漬けにもいい。糠の後に酒粕漬けにするとは知らなかったな。


【おまけ2】
越前から若狭に入る入り口の町「敦賀」のラーメン屋さん。横浜ラーメン博物館に入ったことで全国レベルの人気店になった。これは行かなくっちゃ。

中華そば一力。駅からはちょっと距離があるから車でGO。

しょうゆ味の「中華そば」650円。昔懐かしい屋台ラーメンの味。

手作りシュウマイもあるよ。


【編集部おすすめの購入サイト】
楽天市場で人気の日本酒を見るAmazon で人気の日本酒を見る
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます