東京生まれのお酒たち |
お酒を楽しみながら、落語や小唄を楽しめるという、なかなかしゃれた内容で、この日の落語は「桂ひな太郎」さん、小唄は「柳家小菊」さんというラインナップ。江戸っぽい風情を満喫しながら飲めるなんて、最高でしょ?
桂ひな太郎さん&江戸っ子美人の小菊ねえさん |
しかし、今回初めて会の手伝いをさせていただいたのだが、いやはや、東京には十三蔵もの造り酒屋さんがあることをあらためて知って、まったく恐縮してしまった次第…。
東京の蔵の内訳はこうだ。
・青梅市に2件
・福生市に2件
・あきる野市に2件
・八王子市に2件
・武蔵村山市に1件
・東村山市に1件
・府中市に1件
・狛江市に1件
・そして23区内(!)の北区に1件
お蔵それぞれに歴史深く、多摩武蔵野の風土を感じさせてくれるお酒造りをなさっている。
「吟雪 大吟醸」 |
代表銘柄は『吟雪』だ。
平地続きの東京近郊では珍しく丘陵地帯である武蔵村山市は、良質のわき水の宝庫。近隣には東京の水がめ「村山貯水池」や「狭山湖」がある。 “中硬水”のわき水で仕込まれる酒は艶のある辛口になる。これが吟雪の持ち味だ。
「丸眞正宗大吟醸」 |
なるほど、意外に東京の水は「硬水」だったのだ。
ミネラル分たっぷりの味わいのあるお水だったのですぞ。意外ですね~。
聞けば、秩父の武甲山から埼玉にかけては、いわゆる石灰岩質で、実にミネラルが豊富な地質なのだとか。
試飲風景 |
確かに口に含むと瞬間、からりとした軽やかさを感じるが、しっかりと芯の通ったコクと旨味があり、後味はあとくされのないすっきりした感じで嫌味がない。
江戸人の気風のよさと粋な風情が感じられる味わい、のような気がしてとってもうれしくなった。
お酒の肴には、上品な甘味のあるやっぱ豆腐だよね~。
特に、「花冷え」する今の季節には、おでん風に温めた「煮奴」で。「にやっこ」と読むんですよ。これまたイナセでよござんしょ。
「風味豊かな冷奴とおから」&「味わい深い手造りこんにゃく」 |
■渡辺酒造合名会社 042-562-3131 『吟雪 純米吟醸』 720ml 1,456円 ■小山酒造株式会社 03-3902-3451 『丸眞正宗 特別純米』 720ml 1,165円 |