ひと皿でさまざまな表情をみせる前菜の盛り合わせ
それが顕著にあらわれている料理といえば、前菜の「メゼの盛り合わせ」である。1品ずつご紹介をすると、写真左上から時計回りに、
・お米に地中海産の小さなレーズン、ムール貝、スパイスなどのキャベツに包んで蒸した「ラハナ ドルマス」
・ブルグルをトマトソースで仕立てた「クスル」
・20時間かけてとったチキンと野菜のスープで煮込んだ「アーティチョークの冷製」
・ランプフィッシュのせミント入りの自家製パン
・フェスレーンソース風味の自家製濃厚ヨーグルトペースト「ハイダーリ」
・そら豆のペースト「ファワ」
・タコを赤ワイン、ミント、タイムなどで柔らかく煮た冷製
・焼きなす、ゴマペースト、レモンなどで仕上げた「ナスのペースト」
・「グリルしたズッキーニ オリーブオイルで揚げたバジル添え」
ほとんどの料理にスパイスとハーブが隠し味として使われているのだが、どの皿もけっして出すぎない。しかし、その味がしっかりと舌に記憶されるのは、さすがはスパイスのマジシャンである。