エスニック料理/おすすめアフリカ料理店

チュニジア「ブラッスリー ジェルバ」板橋(2ページ目)

細部にわたり手作りにこだわる新鋭のチュニジアンレストラン。特に熟練の技が要されるブリックの皮は軽やかな食感で素晴らしい。ここでしか味わえない料理の数々にぜひ舌鼓を。

佐藤 わか子

執筆者:佐藤 わか子

世界のおうちご飯ガイド

そんな女性たちが創りだす料理の数々は、クリブスタイルがほとんど。少し刺激的な味わいで、東京の他のチュニジア料理店とは一線を画した料理たちに出合えるのが特徴だ。料理が出てくるたびにワクワクドキドキ。嬉しい驚きを与えてくれる。

ブリック
一枚一枚丁寧に作られる手作りの皮は他では味わえない食感。皮作りには熟練の技が要されるという。
その筆頭料理となるのが「ブリック」である。
ブリックといえばチュニジア版春巻きのことだが、よく見かけるのは、半熟状の卵がまるごと一個入っているもの。食べるときは、卵をこぼさないように気をつけながら・・・というスタイルである。

ところが、ここのブリックは、そんなブリックの概念が覆される姿で出てくる。その様は、一瞬、“もしかしてワタシ、違う料理を頼んでしまった?!”と疑ってしまうほどだ。

見ためはまるで「オムレツのはさみ揚げ」。卵は半熟状ではなく、完全に火が通っている状態。そして、なかにはイタリアンパセリとパルメザンチーズがたっぷりと。食べるときはレモンをぎゅっとしぼっていただく。
いままで食べていたブリックとはまったくの別物だが、シンプルな旨さを堪能することができる味わいのうえ、食べやすいのもまたいい。よくあるブリックは、卵が流れてしまうのでシェアするのは難しいが、これなら大丈夫。そのおかげで他の料理もたくさん頼むことができるので、嬉しいかぎりだ。

パン
ふんわりもっちりの自家製パンも美味。ボリュームも満点だ。
クリブ地方のブリックがなぜこのようなスタイルになったのだろう。ふと考えたとき、これはきっと、長きにわたるときのなかで、気候や衛生状況から先人たちが生みだした智恵なのだろう。ふとそんなことを思ってしまったが、やはり、ところかわれば料理もさまざま。料理はとかくそんなことが多大に影響されるものなのだろう。

さて、もうひとつ。ここのブリックの特筆すべき点をあげておきたい。皮である。
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