フレンチ/全国のフレンチ

Hajime(大阪・肥後橋)(5ページ目)

Excellent! 先に言ってしまいますが、この「Hajime」こそ、今日本で最もおすすめしたいレストランです! 大阪には珍しいグランメゾンで、メニューはコースのみ。夜は15,750円たった1種類です。

執筆者:来栖 けい

「~potimarron et truffe~ かぼちゃのスープ、トリュフのアイスとノワゼットの泡」

4品目は、「~potimarron et truffe~ かぼちゃのスープ、トリュフのアイスとノワゼットの泡」。温かいかぼちゃのスープと冷たいトリュフのアイスクリームの組み合わせです。

かぼちゃとトリュフ、それぞれの香りもいいのですが、両者が口の中で出逢った時に放たれる魅惑的な香りときたらもう。ヘーゼルナッツの泡が、この香りを逃さない役目を果たすと同時に、次の料理(ナッツを好むバスク豚)への橋渡しをしてくれています。

「~porc~ バスク豚のナノ単位の火通し」

5品目は肉料理。コンマ0.1℃の単位で火入れした「~porc~ バスク豚のナノ単位の火通し」です。4時間ほどかけて火を入れたバスク豚は、断面が均一なロゼ。惚れ惚れしてしまうほどの仕上がりですが、均一なロゼだけならばボクはそれほど驚きません。

圧巻だったのはその温度! 通常塊で火を入れると、肉の中心部分の温度は「ほんのり温かい」程度。が、この一品は中心まで「しっかりと温かい」のです! それでいて均一&鮮やかなロゼだから凄い! 細胞膜が破れるか破れないかというギリギリの火入れが施され、噛み締めた時に旨みがじんわりと溢れ出すのですが、このくらいしっかりと熱が感じられると、肉の旨みもより一層強く感じることができます。

火入れが最も素晴らしいと思える岸田シェフ(「レストラン カンテサンス」シェフ)の豚でも、ここまで温度は高くありません。はじめての感覚でした。はじめての感覚と言えばもうひとつ。アクセントとして添えられているリンゴの種を食べると、生のアーモンドのような香りがふわっと舞うのです。こんな香りがすること自体目から鱗ですし、ナッツを好むバスク豚とも抜群の相性! いろいろな発見があった一皿でしたね。

また、この料理に合わせるピンクペッパー&グリーンペッパーを練り込んだパンは、シャープな辛みがやや強めに効いているので、間接的に豚のおいしさを盛り立ててくれます。
  • 前のページへ
  • 1
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます