新世代シェフを迎えた新生サクラ

サクラ。
店内からは「大阪城」も見えます。
皆さんは空から大阪の街を見て、一番緑の多い所はどこかご存じでしょうか。答えは大阪城とそのお堀の周辺です。大阪では貴重なこの緑を存分に味わえる本格フレンチレストランが、1986年開業のホテルニューオータニ18階にある「フランス料理 サクラ」。


レストラン サクラ。 ニューオータニ サクラ。
ニューオータニ大阪の外観。   こちらはレストランの個室。
その日本の国花を名に冠するレストランが、今年5月に新料理長を迎え、新しく生まれ変わりました。

前任のコルビ氏に代わって、新たにシェフに就任されたのは、東京ご出身で大阪は初めてと言われる小出裕之さん。1977年生まれの弱冠33歳の方です。しかし、その実力は2008年に丸1年間トゥールダルジャンパリ本店で腕を磨かれ、帰国後すぐにトゥールダルジャン東京のスーシェフに抜擢されたことから推して知るべしでしょう。実力を充分に培われたシェフが大切にされているのは「ひらめき」。同じ料理でも、その日手に入った想定外の食材を一瞬のひらめきで取り入れて「変奏曲」に仕立て、お客様を楽しませたいとのことです。

注) 2013年8月付けで小出シェフは「サクラ」を退任されました。当記事は執筆当時のものとなります。


内装。
ディナー時には大阪の夜景が愉しめるダイニング。
レストランが面する南西方向は、近くに高いビルがなく、大阪城公園の豊かな緑とお堀の水を眼下に望み、その遠景に大阪の中心街のビル群が広がるという、まさに「両腕に大阪ひとり占め」といった感じの、ここだけの御馳走ヴュー・スポットなのです。1582年創業「トゥールダルジャン・パリ本店」の、セーヌ川とパリ市街を見下ろす景観に負けてはいませんね。

今の時期(初夏~夏)、アペリティフの頃はまだ暮れなずむ夕空ですが、食べ進むうちに夜のとばりが降りてきてビルの灯りが瞬き始め、しばし話が盛り上がってから、また外を見やると、ライトアップされた天守閣の向こうは煌めく「夜景」に早変わり。水都「大阪」の、昼から夜への移ろいをたっぷりと楽しめます。この「夜景」も「サクラ」における御馳走(魅力)の一つでしょう。 

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