西日本グルメ/三重グルメ

フランス料理 ボンヴィヴァン(伊勢)(3ページ目)

脱皮伊勢海老(ソフトシェル伊勢海老)が食べられるフランス料理の名店「ボンヴィヴァン」! 料理・雰囲気・サーヴィス、それら全てに類い希な魅力溢れる最高のレストランです。

執筆者:麻生 玲央

志摩産アワビと多彩なスイーツ達!


・「ガスパチョ」
内装。
スープ料理は数種類から選べるとのことで、夏にピッタリな冷製スープ「ガスパチョ」を選択。鮮度の高いトマトの持つ澄んだ酸味とほのかな甘味が、清涼感のあるテイストを醸し出しています。魚貝尽くしのコースでしたから、こういうサッパリ系のスープが間にあると嬉しいですね。

・「志摩産アワビのソテー」
内装。
志摩産のアワビによる第2メイン料理は、アワビの肝を使ったソースとブルギニオンソースによるコントラストが印象的な一皿。添えられているのは、シメジやズッキーニ(一度冷凍した上で薄くスライスしてある)など、どれも手の込んだものばかり。

さて肝心のアワビですが、最初にフォークを付きたてた瞬間、そのフォークを持つ手から伝わってくるアワビのたおやかな弾力! これはもう食べる前から期待が高まります。

一口目は肝のソースで頂きましたが、芳醇な磯の香りと、弾むような歯応えの良さに加え、大海の旨味分子が結晶したかのようなピュアな旨味。志摩産のアワビは最高だとは思っていましたが、まさかここまでエレガントで官能的な逸品になるとは! さすがは伊勢生まれのベテランシェフだけあり、アワビ料理も天下一ですね。いや、もちろんそれは調理技術的なことだけではなく、料理から伝わってくる作り手のハートによるものも強いと思うのです。

シェフは伊勢海老やアワビ以外にも一つ一つの地元の食材を大事に扱われる上に、調理する時は常に「一番愛する人」をイメージして作られるとのこと。そして、そんな真摯なメンタリティーは、食べ手には伝わるものであり、心に残る料理とは、実はそんな目には見えない何かが、心の琴線に響いた瞬間に起こりえる事象なのかもしれません。

・「デザート盛り合わせ」
内装。
デザートは5種類盛り合わせ! どれもプチサイズにも関わらず手の込んだ美味スイーツばかりで、どれから食べようか迷ってしまうほど。内容は、モンブラン・プラムのシャーベット・リンゴのタルト(ベリーソース)・木苺のムース・フルーツ各種で、特に繊細で滑らかなテクスチャのモンブランが最高! 他にもシットリ&サクサク加減が絶妙なタルト生地のリンゴのタルトが印象的でしたね。もちろん、プラムの香り高いシャーベットや酸味の効いたムース、それに鮮度と質の高いフルーツ達も忘れがたい美味しさ。和食の八寸のように、一度にこれだけ多種多様なスイーツを食べられるのが嬉しすぎるポイントです。

伊勢志摩が生み出す海の恵みを堪能できる極上のレストラン

コーシー。
コーヒーはジノリのデミタスカップで。
伊勢産の脱皮伊勢海老(ソフトシェル)や志摩産アワビなど、東京や京都のレストランでは決して味わうことのできない別格の素材と、それを活かす技術、それに雰囲気の素晴らしさなど、全てにおいて最高クラス。

伊勢の食材を知り尽くした熱きシェフとそのマダムの思い入れが、はち切れんばかりに詰まった類い稀なる魅惑のレストラン。「この料理をここで食べるためにわざわざ伊勢まで出かけて行きたい!」という気持ちにさせてくれる本物の名店です。

<DATA>
・店名: フランス料理 ボンヴィヴァン
・所在地:三重県伊勢市本町20-24
・アクセス:近鉄「伊勢市」駅 徒歩約5分
・地図:Yahoo!地図
・TEL:0596-26-3131
・営業時間:12:00~13:30(LO)、17:30~19:30(LO)22:00 閉店
・定休日:月曜日(祝日の場合は翌日)と、その前日のディナー。
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※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。

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