《CONTENTS》
●「ボンヴィヴァン」の類い希な魅力の数々(1P目)
●幻の食材! 脱皮伊勢海老(ソフトシェル)料理!(2P目)
●志摩産のアワビをメイン料理&多彩なデザート!(3P目)

関西食べ歩き番外編 夏の旅 ~伊勢志摩~

内装。
伊勢といえば天照大神を祀る伊勢神宮内宮を思い浮かべられると思いますが、伊勢市駅から近い外宮には天照大神の食事を司ったと伝えられる豊受大御神が祀られています。そして、その外宮の真向かいに後世こんな素晴らしいレストランができるとは、豊受大御神もさぞびっくりなさっていることでしょう。

そのフレンチレストランの名は「ボンヴィヴァン」。伊勢志摩が生み出す幻の食材「脱皮伊勢海老(殻まで食べられる伊勢海老)」や、同じく志摩産のアワビ、松阪牛など、地元の食材を使って作り出す極上の料理が食べられる地元に根付いた超名店です。

文化財レベルの建物!

内装。
レストランに一歩足を踏み入れるなり、まずその天井の高さと天井にまで届く窓の高さに息を呑みます。歴史に培われた本物だけが持つクラシックで重厚な雰囲気に、「えっ、ここはロンドンの邸宅のドローイングルーム?」と思わず足が止まってしまうほど! 一般的な一軒家レストランでは到底太刀打ちできない、奈良ホテルや箱根冨士屋ホテルのメインダイニングに劣らぬ歴史の重みと格調の高さを感じさせます。

聞けばこの建物は遥か昔、大正12年に旧逓信省が建造した「山田郵便局電話分室」で、レストランのメインダイニングは当時実際に電話交換業務が行われていた部屋とのこと。長い間眠りに就いていたこの建物に一目で魅了されたシェフの河瀬毅さんとマダムは、「どうしてもここでレストランをしたい!」と願い続け、数々のハードルを越えられて、10年前に旧店舗から移転して来られました。

また、レトロな建物に合わせて選ばれたこだわりのアンティーク調度の数々、食器やカトラリーも丹念に集められたミントンやクリストフル、とすべて「ほんもの」がこの空間にしっくりと収まっているのです。窓際の席に座り、何層にも分厚くペンキを塗り重ねられた窓枠と、波打つ窓ガラスに目をやると、今まさに大正の昔に居るような錯覚にすら陥ります。

心のこもったサーヴィス!

テーブル。
ミントンの食器も凝ったものが多く、見ているだけでも愉しい。
一時期、京都に住んでおられたというマダムは、笑顔を絶やさず、お話上手で旅の疲れもどこかへ吹き飛びます。こういったマダムやセルヴーズの愛情のこもったサービスからも「お客様にほんの少しでも幸福な気持ちが提供できるレストランでありたい」と語られるシェフの情熱がしっかり伝わってきます。