多種多様な郷土料理達!
料理のほうは、ディープな郷土料理を中心に、珍しい手打ちパスタを始め、他ではちょっと食べられないものが盛りだくさん。まさに「マニアック」とも言えるメニュー構成なのです。初めて訪問した方なれば、メニュー選びに悩みに悩むこと間違いなし! コース料理が主流の現在、こうやってアラカルトメニューで(嬉しい意味で)悩ませてくれる店は本当に貴重です。それでは、ランチ・ディナー両方のメニューの中から、いくつかのメニューを御紹介しましょう。
・「車海老のグリル サルデーニャ島風」
この海老料理は一匹からオーダー可能。 |
とりわけ海老好きの私の場合、海老のメニューがあると取材ということも忘れ、まずはオーダーしてしまいます。当初、前菜で掲載するメニューは次に御紹介する料理だけでしたが、これを追加で頼んで大正解! カラスミ(ボッタルガ)とパセリというイタリアならではの組み合わせによるスパイシーな薫香が車海老の濃厚な風味に纏って、香ばしさの中にも甘味(旨味)を力強く感じさせてくれる逸品となっています。
・「本日のお魚のカルパッチョ その肝と生ウニのソース」
前菜は海の旨味溢れる一品から。 |
この日は太刀魚を使ったカルパッチョ。生ウニたっぷりの皿の上に、太刀魚を入れた贅沢な前菜です。鮮度と質の高い生ウニと太刀魚(とその肝)という組み合わせは、もはや美味しい事が約束された美味しさ! メニューにこの料理がある時は、是非ともオーダーされることをオススメします。
・「アジと万願寺唐辛子のトロフィエ」
とにかく手打ちパスタの種類が豊富。 |
トロフィエとはリグーリア州名物のねじり手打ちめんのこと。トロフィエは現地ではジェノヴェーゼスタイルが多いのですが、これを日本の食材で仕上げた一品。アジの旨味エキスが上手く絡んだトロフィエに、万願寺唐辛子のアクセントが顔出すことで、日伊それぞれの素材が混じり合い、絶妙な美味しさが生まれています。
・「黒胡椒を練り込んだタリオリーニ アマトリーチェ風」
もちろんランチでも手打ちパスタは味わえます。 |
こちらの料理はランチのコース料理からの一品で、豚肉・玉葱・ししとうのアマトリーチェ風(トマトソース)に、黒胡椒を練り込んだ手打ちタリオリーニを合わせた一皿。タリオリーニに絡むソースは、トマトのまろやかな甘味に加えて、豚肉・玉葱による淡い甘味が満遍なく溶け込んでいて、甘味の多重奏のように共鳴し合いながら味の幅を拡げていきます。
・「自家製サルシッチャ(ソーセージ)とトレヴィスのリゾット」
自家製サルシッチャ(ソーセージ)が上手く米と絡み合う。 |
粗挽き肉で作り上げた逞しいソーセージに、食感の良いトレヴィスのほろ苦さが重なり、食感と香りによる豊満な風味を生み出しています。さらに黒胡椒によるスパイシーな香りを付けることで、全体のテイストをより一層引き立てていましたね。
次ページでは、メイン料理とデザートの数々を御紹介します