セクシュアルマイノリティ・同性愛/ゲイライフ

あなたにも「できる!」HIVについての何か

ゲイバーやクラブなどに素敵なお役立ちグッズを配布する「できる!」キャンペーンが12月1日からスタートしました。HIV感染を早めに知ることの意味や、感染した後の生活を支えるための情報を発信しています。

後藤 純一

執筆者:後藤 純一

同性愛ガイド

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できる!キャンペーンサイト
できる!キャンペーンのサイト
12月1日は世界エイズデー。テレビでもニュースキャスターが胸にレッドリボンをつけていたり、大阪のAAA(アクトアゲンストエイズ)にはオノ・ヨーコ&ショーン・レノン親子が登場したりと、全国的にHIV予防のメッセージやエイズで亡くなった人たちへの追悼の意を表するイベントが行われました。

HIV陽性者の手記を朗読し、陽性者への共感・支援の気持ちを表明しつつ、HIVを身近でリアルなものに感じてもらう「Living Together」という素晴らしいムーブメントを誕生させた二丁目でも、12月1日からの1ヶ月間、「できる!」というキャンペーンが展開されています。首都圏のゲイバーやクラブ、ハッテン場などにセクシーなカレンダーやイラストカードなどのグッズを配布し、HIVの感染を早めに知ることの意味や、感染した後の生活を支えるための情報を発信するものです。
どんなグッズが配られるのか、どんなメッセージが書かれているのかなどをお伝えしながら、このキャンペーンのことを詳しくご紹介したいと思います。

また、18日に開催されるイベント『ポエトリー・リーディング Think About AIDS』の情報もお届けします。

そして今回から、パートナーシップ・ミニコラムもスタートします。

「できる!」キャンペーン


グッズ1:カレンダー「12 STORIES」


できる!キャンペーン カレンダー
カレンダー「12 STORIES」セクシー・バージョン
いちばん右が人気モデルたちの写真(風景写真のバージョンもあります)、真ん中がカレンダー、いちばん左がHIV陽性者の手記。それぞれが別々にめくれるようになっているので、たとえば1年中お気に入りのモデルを開いておいてカレンダーとして楽しむことができます。ゲイバーでも、ご自宅でも、カレンダーとして実用できるところがナイス!です。

できる!キャンペーン カレンダー
カレンダー「12 STORIES」風景バージョン
手記は、HIVを持った彼氏とつきあい始めたときのとまどいの気持ちを綴ったものや、友達に勧められて検査を受けたおかげで治療が間に合った話、覚せい剤に依存して地獄を見た話など、とてもリアルな12編。最後の手記(広島県のKKさん)にはこんなフレーズがあります。「良い歌詞やテレビドラマ、漫画などの優しい話を目にすると、涙がとまらない…。毎日泣いても涙って枯れないんだな~って思う。やっぱり歌って凄いなあ~って思わせてくれた…。マッキー天才!」 なんだかカワイイですよね。身近なお友達の話みたいで、親近感が持てます。

2010年1月からではなくこの12月1日(WORLD AIDS DAY)からスタートしているところもステキです。

ちなみにこのカレンダーで使われている写真を撮ったのは、宇多田ヒカルのファーストアルバムのジャケットを手がけた久家靖秀さんだそうです(スゴイ!)

グッズ2:カードセット「FACE TO REAL」


できる!キャンペーン カードセット
カードセット「FACE TO REAL」さわやかバージョン
ゲイシーンで人気なイラストレーターのセクシーな(さわやかな)イラストが目にも楽しい、15cm×15cmサイズのカードが10枚セットになったパッケージです。(イラスト:犬義、山田参助、児雷也、市川和秀、龍谷尚樹、三上風太、JIRO、moriuo、春秋)

たとえば、1枚目は児雷也さんのイラストで、「AIDS=死じゃない」というコピーが添えられています。裏面を見ると、「感染していることを早くに知って、治療を初めれば発病を防ぐことができます。でも、いろいろな理由で検査を受けることができずに発病して、治療が難しくなるケースは今でもあります」といった感じで、詳しい情報が掲載されています。

できる!キャンペーン カードセット
カードセット「FACE TO REAL」セクシー・バージョン
その他のコピーは「HIVの服薬には金銭的な支援がある」「ひとりで抱え込まない」など、たとえHIVに感染したとしても決して終わりじゃないという、希望が持てるようなメッセージだったり、「タチなら安全」とか「恋人なら大丈夫」といった「神話」について、薬物についての情報など、僕らのコミュニティにとって大切なことがうまくまとめられています。

最後の一枚は、「できることって何だろう?」。HIVを持ってる人も、そうでない人も、一人一人にできることがあるのでは?というメッセージです。

グッズ3:ゲイ・バイセクシャルにやさしい「あんしんHIV検査サーチ」


できる!キャンペーン あんしん検査サーチ
ゲイ・バイセクシャルの人が安心して受けることができるHIV検査施設を紹介するガイドブックです。「また行こう」と思えたり、もし陽性の結果だった時にも治療や相談への窓口にしっかりとバトンタッチできるような検査所です。東京都11カ所、神奈川県18ヶ所、千葉県7カ所となっています。

グッズ4:お役立ちWebサイト「HIVマップ」


もしかしたら、バーやクラブなどでグッズをもらったり目にしたとしても、実家住まいなどで持ち帰るのが難しい場合もありえます。そんな人でも、グッズについているQRコードを読み取ると、お役立ちサイト「HIVマップ」にアクセスすることができます。サポート情報、SAFER SEXに関する基礎知識、検査ガイド、イベント情報など、HIVに関する様々な(あらゆる)ことがわかるポータルサイトです。

こんなグッズのセットが半透明の袋に入って配布されます。もしイベントやバーに行かない方も、二丁目のコミュニティセンター「akta」に行くともらえるので、ぜひゲット!しましょう。ゲイ向けのセクシーなものだけでなく、誰でも使うことができるソフトなバージョンも用意されているので、ストレートの方もぜひ、ご自宅や会社に♪
この12月、「自分にできることは何だろう?」と考えてみませんか?
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