テーマパークを上手に楽しむための案内人
ゴトウもゲイバー初体験、いわゆる「デビュー」は二十歳のときでした(あの頃に帰りたい…)。独りではとても行けなくて、友達に連れて行ってもらいました。心臓が口から飛び出るくらい緊張したのですが、中に入るとすっかりその楽しさにハマり、「僕のいるべき場所はここだ!」と思いました。翌日さっそく学校でオネエ言葉が出ちゃったくらい、あっという間に感化されたのでした。何度か行って慣れてくると、独りでも行けるようになったし、いろんなお店にも行ってみて、だんだん世界が広がっていったのです。
彼氏はそう簡単に見つからないかもしれないけど、友達ができたり、何か困ったことがあったときに相談できたり、お祭りをやったり。そんなゲイバーは、単に飲み屋というだけでなく、小さなコミュニティです(「村」のようなもの)。ゴトウが9年前に肝炎で入院したときは、「メゾフォルテ」という二丁目のゲイバーで知り合った友達たちが、熱心にお見舞いに来てくれて、本当に助けられました。(その後、いっしょにパレードのスタッフもやったりしました)
takaクンも言っていましたが、ネットの世界の人間関係は簡単に切れてしまいがちです。そして、ネットの情報は玉石混淆。実際に自分の目で見てみなければ、二丁目がどんなところかはわかりません。やはり、ずっとつきあっていけるようないい友達や彼氏を見つけようと思ったら、リアルな出会い(ゲイバーやイベント、サークルなど)がベストでは?と思います。
ただ、二丁目には何百軒もゲイバーがあって、本当に多種多様に細分化されています。全員短髪ひげのガチムチ野郎みたいなお店もあれば、年配の方と若者が交互に座っててときどきチェンジするようなお店もあります。笑いがとまらなくなるような楽しさも、ちょっとしたスリルも、ロマンチックな出会いもあるかもしれない、テーマパークのようなところです。なので、よく知らずに行くと、ビックリしたり、なんとなく場違いで楽しめなかったり、という経験をすることもあります。
そんな経験も恐れずにズンズン突き進めるツワモノなら、どのみちなじめるようになるでしょう。しかし、ただでさえ多感な若者たちが、一度の「ビックリ」や「ツマンナイ」で二丁目から遠のくのはとてももったいないこと。
二丁目は、マニュアル化され、あらかじめ楽しさを保証されたテーマパークではありませんので、二丁目の楽しさを上手に味わうためのコツを知ることが大事です。
まずは「二丁目瓦版」というフリーペーパーをゲットすること(先に紹介した「akta」で無料でもらえます)。二丁目の主なバーの場所がわかる地図のほか、お店の写真入り紹介記事がたくさん載っていますから、どんな感じなのか、雰囲気をつかむことができます。
そして、今回紹介した「アイランド」のマスターのような方が、きっと最良の二丁目案内人です。いろいろお話をして手がかりを引き出し、あなたにいちばん合ったお店を教えてくれるハズです。
というわけで、ぜひこの夏、いい友達や運命の恋人を見つけるべく、二丁目というテーマパークでのアドベンチャーに出かけましょう!
8月30日に二丁目で行われるレインボー祭りは、二丁目の素晴らしさを体験できる絶好の機会。お祭りの後にはぜひ、ゲイバーに出かけてみましょう! |