シェフズ・スペシャル
ビジネスの成功だけが、人生の目標だった… もしかしたら、それは違うのかもしれない
毎年映画祭で観客を湧かせているスペインの爆笑コメディ映画。今年はヒゲボウズなゲイのシェフ（ちょいオネエっぽい）が主人公。あなたもラテンなノリで楽しんで！
＜ストーリー＞
マドリードのおしゃれな地区で有名なオーナーシェフとしてレストランを経営するマキシ。ビジネスは順調、友人にも恵まれ、気ままな独身生活を送る彼のたった一つの願いは、ミシュランガイドで星を取ること。そんな彼の生活が、ある日を境に180度変わってしまう。離婚した妻が入院してしまい、二人の子どもを引き取ることになったのだ。マキシの友人達まで巻き込んで、毎日がまるでジェットコースター！ そんな時、隣の部屋にイケメンの元サッカー選手オラシオが引っ越してきた。マキシのおいしい食事を味わったオラシオは、マキシにメロメロ。子どもたち、オラシオ、友人たちとのハチャメチャな毎日を送りながら、マキシは何かが自分の中で変わってきたことを感じ始める…。
分断の街で
エルサレムにある「シュシャン」というゲイバー。エルサレム初のゲイの市協議会議員サアル・ナタネルが開いたこの店に、人々は宗教、民族、差別の壁を越えて、自分が自分らしくあることを求めて、集い合う。命がけで西岸から壁を越えやってくるパレスチナ人のブーディ。かつてイスラエルの兵士であり、ゲイプライドパレードの最中に同胞のユダヤ人に刺されたアダム。ユダヤ人とアラブ人のレズビアン・カップルであるサミラとラヴィト。異なる世界に生きる人々が、お互いを認めあえる場を…。そんなナタネルの思いの結晶であるこの店が与える影響は、やがて店の外にも広がっていく。宗教や文化が複雑に絡み合う街を舞台に、人間の尊厳とは何か、人々を分断する壁とは何かを問う傑作ドキュメンタリー。韓国出身のユン・スー監督作品。
安らぎの家を探して
サブプライム・バブルに沸いていたアメリカ。その影で、日々を苦しみながら生活する人々がいた。 LGBTのパイオニアとして生きてきた高齢者達だ。かつては、大きな夢や希望を描き、差別にも負けずに生きてきた彼ら。しかし、年齢を重ねた彼らの老後は、決して楽なものではなかった。急速に値上がりを続ける不動産価格が彼らを劣悪な生活環境に追いやっていたのだ。貯金もなく、日々を細々と行きつないでいく彼ら。そんな彼らを救うべく、低所得層の高齢者が安心して住める住宅プロジェクトが立ち上がった。しかも入居者はLGBTの高齢者だけ。この夢のような計画に、大いに喜ぶ高齢者達。果たして彼らは「安らぎの家」に住むことができるのか？
ロサンゼルスに建設された「トライアングル・スクエア」をめぐって入居希望者に密着した社会派ドキュメンタリー。「Outfest 2008」観客賞受賞作品です。
