国際結婚/国際結婚アーカイブ

カフェ好きの私、コーヒー嫌いの夫<1>(3ページ目)

夫婦の間で趣味や嗜好が違うのはよくある話ですが、ここに“文化の違い”が入ってくると、話がほんのちょっとだけ、ややこしくなります。コーヒーをめぐってのこんなエピソードをご紹介♪

執筆者:シャウウェッカー 光代

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コーヒーで大ゲンカ


それから時がたって、再びカナダにいる時……。

その頃、私は、“彼とカフェでほっとする一時を過ごす”というささやかな夢(?)は、とっくにあきらめていました。
相変わらず、1人で出かけた時はどこかカフェに立ち寄るという習慣は続いていましたけどね。

ある日、2人でショッピングに出かけた後、もう感覚がそうなってしまっていたのか、コーヒーを飲みたくなった私は、テイクアウトするからと断り、ラテを買ってきました。日本ではほとんどしたことがありませんが、カナダではコーヒーを持って歩いているのは普通のこと。だから私も、せめて歩きながらでも……と思ったのです。

すると、そんな私に向かって、彼が何やら文句を言い出しました。
聞いてみると、捨ててしまうカップなのに、こんなに使っているなんて、資源の無駄使いだ、信じられない、1日どのくらい使っているんだ、すぐやめるべきだ……とか何とかブツブツ言っているのです。

確かにそう。それは正論なんだけど、店を出てから歩いている数分の間、ずーっと横で言い続けられたら、さすがの私もキレてしまいました。

「あのねえ、そういう文句はスターバックスのお店の人か社長に言って! 
私はただコーヒーが好きなだけなの! 外出した時の楽しみなの! ほんとは中に座りたいけど、コーヒー嫌いのあなたがコーヒーの香りに包まれるのもつらいだろうと思って、テイクアウトしてささやかに楽しんでいるのに、なんで横からずっと文句言われなきゃならないのよ~! 私にどうにもできないことの文句は、私に言わないで!」

今となっては、英語で言ったか日本語で言ったか、忘れてしまいましたが、一気にこうまくし立てたことは覚えています。
紙カップをなるべく使わないようにする努力は個人的にできますが、スタバ全体で紙カップの使用をやめようという決裁は、私にはできませんから。

反論が来るかと思いきや、彼は意外にも黙ってしまいました。
それも、私の勢い(それほどでもなかったとは思っているのですが)に押されて黙ったというより、何かを自分の中で思い出すように深く考えている様子……。

しばらくして、彼が話し出したことは、思いもよらないことでした……


続きは「カフェ好きの私、コーヒー嫌いの夫<2>」へ。



【関連リンク】
「国際結婚の食卓……妻たちの格闘」
国際結婚の食卓……夫婦の妥協点
「年を取ると生まれ育った食べ物に戻る?」
我が家のキッチン・バトル 生活様式、こんなに違う!?

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