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現代アート好き外国人にお薦めの里山芸術祭(4ページ目)

この夏、新潟県で「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2006」というイベントが行われています。里山とアートが調和した作品の数々は、現代アートが好きな外国の方々に喜ばれそうな気がするのですが……

執筆者:シャウウェッカー 光代

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ちょっぴりドキドキの“空家プロジェクト”


古民家や廃校を使用したアート作品もたくさんあります。
下に紹介しているもの以外にも、20数名の作家が3軒の民家で展開する『現代いけばな美術館』、地元の植物を焼酎に漬けた薬酒が飲める『エリクシール/不老不死の薬』、地元産の織物や穀物をモチーフにした『収穫の家』などの作品が鑑賞できます。

■『最後の教室』
松之山エリア 作品No.329 クリスチャン・ボルタンスキー+ジャン・カルマン
廃校になった小学校の校舎を利用した作品。干草でむせかえるような体育館を過ぎると、長~い廊下が。そして2階には……。 ただでさえ誰もいない校舎は怖いのに……。ちょっとホラーのような作品でした。 ■『夢の家』 松之山エリア 作品No.320 マリーナ・アブラモヴィッチ 古民家に手を加え、宿泊施設にもなっている作品。 2階に部屋が4室あり、それぞれ赤・青・紫・緑のイメージカラーが決まっています。ゲストは1人1室使用で、イメージカラーと同じ色の寝袋(人の形になっている)を着て、各部屋の真ん中にある長方形の木の箱の中で寝ます。ふとんはありません。 オーナーさんは近所に住んでいて、食事をつくりに来てくれます。また、家のそばで栽培しているハーブを使ったハーブ・バスも用意してくれます(いい夢を見られるように、なんですって)。 ……が、夜は帰ってしまうので、『夢の家』にはゲストだけに。そのため、宿泊は1夜につき1グループ(4人まで)だけ受けているのだそうです。 ゲストはこの部屋に寝て見た夢を、翌朝ノートに書きとめます。2003年の第2回展からの作品であり、芸術祭以外の時期でも泊まれるので、ノートはもうかなりの分量になっているそう。いずれ1冊の本として出版される予定だそうです。部屋のイメージカラーによって、見る夢の傾向があるらしいですよ。 ただ、部屋はやや薄暗いので、ちょっとコワイ雰囲気も……。ここに1人で寝るなんて……。まして『最後の教室』を鑑賞した後だったりしたら……。 でも、コンセプトが面白いので、宿泊は順番待ちだとか。特に外国の方に人気があるそうです。昼間の見学は自由にできます。 ■『脱皮する家』 松代エリア 作品No.289 日本大学芸術学部彫刻コース有志(他4作家)  外から見ると普通の家なのに、中に入るとビックリ。家じゅうに彫刻刀で削った跡があるのです。天井や屋根裏まで。 家の中のあらゆるところを「彫刻刀で削って一皮剥く」という手法で廃屋を再生させた作品だそうです。 私たちが訪れた時は、ちょうどアメリカ人の女性建築家の方がいらっしゃいました。彼女らがまずこの家自体に手を入れ、家としての態勢が整った後、カービングが始まったのだそうです。 → 見ごたえある屋外作品の数々は、次ページへ


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