これはリタイアした熟年カップルのお話。健康のために2人で毎日1~2時間散歩をすることにしたそうです。
ほどなくその散歩コースに珍しい野鳥がいることに気づき、その写真を撮り始めました。そして三脚も買い、大きな望遠レンズも……とご主人はますます熱中。できあがった写真を見ては野鳥図鑑で名前を調べ、奥様がアルバムに整理していきます。そのアルバムが増えていくのが2人の楽しみなのだとか。
でもね、たまにはカメラも何も持たずに出かける日をつくっているそうですよ。そのときは必ず手をつないで歩くのだそうです。
■Shall we ダンス?
さて、私たちの例で恐縮ですが、実は昨年、我々夫婦も新しいことを始めました。
それは社交ダンス。
映画『Shall we ダンス?』を見て以来、習いたいと思っていたんですよね。あんなに本格的にではないですが、せめてワルツの基本くらいは知っておきたい、と……。ヨーロッパなどではそういうちょっとした機会がけっこうあるのです。だからそのときに踊れたらいいなあって、いつも2人で思っていたわけで…。
そこで、ついに初心者クラスを受講することにしたのです。
結果は……
予想以上に面白かったですねえ。ちょっとステップを覚えただけで、基本の繰り返しではあるけれど踊れるようになる。そのうれしさといったら……!
クラブ(最近はディスコって言わないのね)で踊るのが苦手な人でも、社交ダンスならステップが決まっているから、臆せず踊れるのです。それにやはり音楽に合わせて体を動かすって楽しいんですよね。
あと、ダンスでいいのは、夫なり妻なりを「この人は自分のパートナーなんだ」って自覚できること。
最初にステップを覚えるとき、男女が教室の両サイドに分かれて、まずそれぞれのパートを別々に練習するのですが、そのとき注視するのはやっぱり自分のパートナー。「やだ間違ってる」とか「うまいうまい、その調子!」なんて、心の中でハラハラドキドキしながら、見守ってしまいます。
これは私だけじゃないですよ。まわりのカップルもみんなそうでした。「そこは左よ、左!」なんて先生の後ろから指示を飛ばしながら、みんな楽しそう……。
しかし、ケンカになってしまうこともあるんですよ。