風情溢れる、古来の過ごし方
“日本”を意識する時期だから、その情緒を楽しんでみませんか… (画像:おしゃれ探偵) |
そのヒントとなるのが古来のたしなみ。本来の意味を知り、いにしえを思うことで、時の過ごし方が変わります。
酉の市(11月の酉の日)~縁起熊手を粋に買う
関東を中心とした神社では、11月の酉(とり)の日に「酉の市」が開かれます。ここで熊手や招き猫などの縁起物を買い、新年の福を願うのです。とりわけ、幸せを“かきこむ”“集める”熊手が商売繁盛や招福をもたらすとされ、毎年ひと回り大きなものに買い換えます。この熊手の買い方がとても粋なので、ご紹介しましょう。有名な酉の市は足立区の大鷲(おおとり)神社、台東区の鷲(おおとり)神社など。“シャンシャン”と威勢のいい手締めが境内に響きます。(画像:ponta) |
熊手は値切れば値切るほど縁起がいいとされているため…
最初に値段を聞く
→値切る
→さらに値切る
→もっと値切る
→頃合をみて商談成立
しかし、そのまま安く買うなんて野暮なことをせず、最初に聞いた値段で支払い、値切った分のおつりはご祝儀として渡します。
こうして、買った(勝った)まけた(負けた)と気風のいいやり取りをすると威勢よく手締めが打たれ、ご祝儀を出したお客はお大尽気分を味わい、ご祝儀を頂戴したお店は儲かった気分となり、周囲の人達も手締めに参加してご機嫌になるのです。そうして買った熊手は、大きな福をかき込むように高々と掲げて持ち帰ります。
酉の日は12日ごとに巡ってくるので、年によっては酉の市が3回となることもあり、それぞれを「一の酉」「二の酉」「三の酉」といいます。
こうして季節の風物詩を楽しんだら、暦は師走へと移ります >>>