初節句「桜餅」や「柏餅」など
雛祭りの生菓子。 左は「桃の里」、右は「仙寿」 2007年「とらや」の雛祭りの記事より |
柏の木は、新芽が出るまで 古い葉が落ちないことから、 子孫繁栄の願いを込めた。 |
満1歳「一升餅」
「一升餅」の祝い方色々 「越後の老舗白玉屋わたえい」より |
子どもに餅を背負わせて歩かせたり、逆に転ばせたり、藁草履(わらぞうり)を履かせた足で餅を踏ませたりして祝いますが、それには地に足が着くように、あるいは故郷から離れていかないように、などの願いが込められています。
(※餅を背負わせる際は、餅を包む風呂敷や紐を子どもの首には決して巻かないよう、十分ご注意ください。)
「越後の老舗白玉屋わたえい」 の一升餅。鯛と寿に使われる 紅色は、食紅に同店の白玉粉を 合わせたもの。 |
同店の創業120周年を記念して作られた一升餅で、元気よく飛び跳ねる鯛の絵に、一目で心を奪われました。さらに地元新潟産のもち米「こがねもち」を使用しているため、香りが良く、しっかりとしたコシとねばりがあり、米処新潟の貫禄を感じる美味しさです。
さて、赤ちゃん誕生から満1歳までのわずか1年の間に、たくさんの行事と食べ物がありました。皆様はいくつご存知でしたか? 今回ご紹介した以外にも、例えば金沢では産み月が近づく頃、安産を願って卵形の餅「ころころ餅」を配ったり、長崎ではお宮参りに「桃カステラ」を配ったりとその土地独自の習慣も数多くあるようです。
今回実際に節目ごとのお菓子を前にして、清々しいような何か不思議な思いにかられました。古くから大切に伝えられてきた節目ごとの和菓子には色々な願いが込められていて、美味しさだけでは語れない特別なものがあるようです。
<一升餅販売情報>
■株式会社 渡英商店
「越後の老舗白玉屋わたえい」
◇価格:4,500円~(税抜)
<参考>
第71回虎屋文庫資料展『子どもとお菓子』展
(2009年5月17日~6月16日)小冊子
『事典 和菓子の世界』中山圭子著 岩波書店
All About旧「冠婚葬祭」の記事:「お食い初め」
【手土産向きの和菓子】
手土産にしたい「東京のかりんとう」