和菓子/上生菓子

「塩野」赤坂で春を愛でる(2ページ目)

日本の四季折々を、この上ない美しさで表現する東京・赤坂の「塩 野」の上生菓子。この時期は、春の陽だまりのような柔らかな色合いの菓子が店頭を彩ります。

原 亜樹子

執筆者:原 亜樹子

和菓子ガイド

「春風」と「春の野」黄味餡のコクと色合いを楽しむ

春風
蝶の焼印が愛らしい
「春風」(はるかぜ)
3月中旬頃まで
「春風」(はるかぜ)は黄味餡をこなしで包んだもの。「こなし」とは、白餡に小麦粉などを混ぜて蒸し、揉みこなして作るもので、主に関西を中心に使われます。

2代目の高橋さんが大阪の老舗和菓子店で修行したことも影響してか、店には「煉切」だけでなく、「こなし」製の上生菓子も並びます。

春の野
「春の野」
黄色の中に効かせた白が、
蝶の羽が光る様子を思わせる
こし餡を黄味時雨で覆った「春の野」は、春の日差しの中を舞う蝶をイメージしたもの。しっとりとした黄味時雨は口の中で、ほろりとまろやかに溶けていきます。

塩野の上生菓子には黄味餡を使ったものが多いのですが、どれもがそのコクのある風味と色の鮮やかさを上手く生かしたものばかりです。私が初めて塩野の黄味餡を口にしたのは7、8年前のこと。以来その味わいの虜になっています。

次ページでは、上生菓子3種類と「大福」、逸品「どら焼」をご紹介します>>
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