そば/そば関連情報

駒形橋の吾妻橋藪そば訪問記(3ページ目)

東京には、心に沁みる風景を見せてくれる街角がいくつもある。浅草と墨田の間に滔々と流れる隅田川も、そんなエリアのひとつだ。名橋・駒形橋の東詰に、古くて新しい蕎麦やがデビューした。

執筆者:井上 明


アテもそばも、藪系伝統の生返しで江戸の味を堪能する



気配りが行き届いた清潔な店内、
たとえば、雷門さんの前の名店が並んでいて入れないなんて時、待っている間に駒形橋を渡っちまえば、ここんちにやって来られるという寸法。
東京の蕎麦屋で蕎麦前と蕎麦を小粋に愉しむことを、気さくに練習できる(?!)という使いかたもできそう。こんな使いかた、開店早々のいまだけ許されることかもしれない。



提供されているメニューも絞り込まれたもので、冷たいそばは、もり(大中小)、胡麻汁、おろし、そばとろ、変わり、鴨汁。温かいそばは、かけ、月見、玉子とじ、花まき、おかめ(!)、鴨南蛮。以上、なのである。

アテは、伝統的な蕎麦屋の流儀よろしく、上置きの種をヌキ(蕎麦を抜いた種物)やオカ(皿への別盛り)で提供しているというシンプルさだ。

というわけで、本日のアテは親子煮をお願いした。旨っ。
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