そば/そば関連情報

【動画付】包丁、きちんと立ちますか?(2ページ目)

片刃のそば切り包丁は、麺を切るとき常に刃の垂直を維持することがポイント。正しく切ると、手を離しても包丁が立つ。

執筆者:井上 明

片刃の、いい包丁を手に入れましょう



整ったそば切りの技をめざすのであれば、何はなくとも、片刃のいい包丁を入手しましょう。入門用の麺切り包丁にうどん兼用ということで両刃のものがありますが、両刃は、そば切りにはあまり向いていません。その理由は、これからお見せする技がバランスのよい片刃包丁だと簡単にできるからです。駒板の枕にぴったりと寄り添い、寸分のたがいなく麺線を仕上げるには、両刃では役不足なのです。

包丁は、何よりも軽くてバランスのいいものを選びたい。一生のうち、そんなに買い換えるものではないだけに、多少奮発してしまったほうが、後悔しないですみます。



バランスのいい包丁は、マチクリと呼ばれるグリップの切れ込みがしっかりと深い。手にしたとき、左右方向に「ローリング」もせず、前後方向に「ピッチング」もせず、刃とまな板の平行を、ごく自然に保ちながら軽々と持ち上げられるように設計されています。

持ち上げたときに、包丁の先が下がるようだと、麺を切っている間腕の筋肉でそのアンバランスを修正し続けることになり、切り疲れがする。バランスのよい包丁は、いつまで切っても切り疲れを感じにくく思えるでしょう。

それでは、そば切りの極意をまとめてみましょう



のしには、自信がある! と云いきれる人は、以下のチェックポイントをクリアするだけで、片刃包丁であれば気持ちのいいそば切りができるはず。
ポイントは、たったひとつ。「刃は、常に垂直に!」。

意外に思えるかもしれませんが、包丁は、連続技ではないのです。
 □包丁を倒して麺線の幅を出す
 □包丁をこれから切る麺帯の上に置く
 □包丁を向こうにスライドさせて一本の麺をスライスする
そば切りの仕事は、以上の全く性格の異なる作業が次々に行っているだけのことなのです。

それでは、次のページで、そば切り包丁のポイントを動画と、分解した画像で見てみましょう。
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