大阪グルメ/大阪のフレンチ

桜花(大阪・本庄)(3ページ目)

スープはフレンチレストランの命。大阪キタのはずれで、その命にこだわりをみせる「桜花」は、ガイドをも感動させたスープを堪能できます。そしてスープへの入魂は、もうひとつの良い結果を店に、客に与えています。

執筆者:渡部 功平

丁寧な業が光る料理たち

「桜花」の料理は、ランチ1,000円~、ディナー3,000円~のコースと、アラカルトより選べます。ここでは夜の4,200円のコースをご紹介。このお値段で、前菜+スープ+魚料理+肉料理(チョイス)+デザート(チョイス)の構成です。

・前菜:若鶏の赤ワインマリネと白ネギのテリーヌ キャラメルソース

若鶏のむっちりとした弾力は噛む楽しみを与え、同時に白ネギから染み出すとろみはアクセントとなる苦味を生み、同時に満足感へとつながります。コンソメジュレと濃厚なキャラメルソースはコクとなり、この一皿に料理としてのまとまりを作っています。

・スープ:海老のクリームスープ(+300円)

この日のスープは、前ページのマッシュルームのスープとこちらの、2種類からチョイス。こちらを選ぶと+300円となりますが、これもぜひ味わってみてほしいスープです。

これは単なる海老のスープではありません。味は、濃厚です。海老と海老のコンソメが合わさることで起こる味の乗算。海老というのは、これほど美味しかったのかと再認識させられるほど。濃厚なだけでもなければ、輪郭のぼやけたところがまったくない。塩加減もピンポイントで決まっており、さっぱりした白ワインには特に合うでしょう。こちらは小海老を炒めては潰しを繰り返し、ブランデーや野菜とまる1日かけて作られるそう。魂を込められたこのスープは必食です。

・魚料理:ホタテのムースとヒラメのポーピエット サフランのブールブラン

ヒラメの中にホタテのムースを入れて焼いた魚料理。淡白な白身の魚をいかにおいしく食べさせるかに執心した結果の、絶妙な火の入れ方、ソースの濃度・粘度。厚みもしっかりあるので、魚を心ゆくまで味わえます。

次のページでは、メイン料理&デザートをご紹介
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