ワイン/ワイン関連情報

「コルク臭」ワインが判らないあなたへ(3ページ目)

このワイン「ブショネ」じゃない? これ「コルク臭」がしませんか? ――知らないと損する、異臭がついたワインについて。

執筆者:橋本 伸彦

コルク臭を判別して


われわれ消費者に出来ることといえば、鼻を利かせてコルク臭があるワインを返品すること、代替品の「人工コルク」「合成コルク」と呼ばれる合成樹脂栓やスクリューキャップで詰めたワインを買うことぐらいだ。

また、TCAによるコルク臭を除去するのに食品用ラップフィルムを浸してしばらく置くという説が、堀賢一氏などによって紹介されている。数10センチ四方のラップフィルムをグラスのワインに浸すとカビ臭が和らぐという。食品用ラップフィルムの素材は、低密度ポリエチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリメチルテンペンなどいわゆる高分子物質である。

香味物質に詳しい研究者に訊いてみたところ、これら素材の科学的な性質は「非極性」で、同じく非極性のTCAはラップフィルムに吸着されると考えられるという。化学的な性質ではあるが、言ってみれば「似たもの同士がくっつく」ということになるだろうか。
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます