ワイン/ワイン関連情報

「コルク臭」ワインが判らないあなたへ

このワイン「ブショネ」じゃない? これ「コルク臭」がしませんか? ――知らないと損する、異臭がついたワインについて。

執筆者:橋本 伸彦

ワインの異状「コルク臭」とは


コルクに潜む汚染物質がある
ワインを飲んで、なんだか不快な臭いが気になったことはないだろうか? 原因はいろいろ考えられる。高温にさらされて変質してしまったワイン、酸素が入って風味が褪せてしまったワインなどだ。こうした異状の中でもよく見かけるのが「コルク臭」である。

ふつうのコルク栓の匂いではない、一部のコルクに含まれる物質がワインに残って起こる異臭だ。コルク栓をしたワインのおよそ20本あたりに1本でコルク臭があると言われている。「コルク臭がある」ワインは、英語でcorked(コルクト)、フランス語でbouchonee(ブショネ)と形容する。

コルク臭の原因となる物質は泥くさい「ジオスミン」などいくつかあるが、最も厄介なのはカビくさい「2,4,6-トリクロロアニソール」(TCA)だ。「10億分の1」の単位ppbで2~4程度と、ごく微量がワインに混入するだけですでに匂いが判別できる。他の物質よりかなり強力である。
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます