ワイン/ワイン産地と生産者のレポート

ブルゴーニュで会ったこの人のワインを飲む(3ページ目)

ブルゴーニュの現地取材で、この地方屈指の銘醸地ヴォーヌ・ロマネ村のワインを造る生産者たちに会った。じっくりと飲みたくなったワインを造っていたのは、こんな人たちだった。

執筆者:橋本 伸彦

『神様』の隣人は

クールな表情のビゾ氏
ジャン・イヴ・ビゾ氏が住んでいるのは、ワイン造りの名人として知られた故アンリ・ジャイエの家のすぐ隣。そのため「醸造学校よりも『神様』に多くを学んだそうだ」と言われるが、彼自身は評判はどこ吹く風とばかりに、自分自身の哲学に沿ってワインを造っているように見える。医者の家系に生まれ、地質学者を目指していたというのもうなづける。

栽培の方針などを尋ねると、「リュット・レゾネ(薬剤は最低限に抑える)ですよ」と言葉少なに語る。12月に澱引き(熟成して沈殿物が出たワインを別な樽に移して澄ませる)した「ヴォーヌ・ロマネ2006年」は、少し酸味の効いたチェリーやラズベリーの果実味があり、香り高く、そしてとても滑らかだ。

2005年ラベルをちょいと修正したラベルを貼った2006年を試飲に供する。まだ翌年のラベルが準備されていない場合、現場ではよくある方策だ

ヴォーヌの村にある畑『レ・ジャシェ(Les Jachees)』2006年は、さらにとてもエレガントで透明感のある果実味を感じる。どちらもまだ若いワインだが、強すぎることなくよく調和している。「平坦な石灰質土壌の畑で、ワインにはボタンの花のような香りがある」とはビゾー氏の説明である。

あのアンヌさんのワインも>>
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