定番価格もしっかり
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メルロー クリスチャン・ムエックス 2003年 |
写真は無いが最初のワイン、ボルドー・スペリュールはスムーズな渋味や酸味そして果実味が過不足なく、上手に造られている。サンテミリオンの周辺部にある「衛星地区」、中でもリュサック地区を好んで使っているという。
次にヴァラエタル(品種名ワイン)のメルロー。当初はアメリカ向けに、最初のワインより「フルーティーでメルローの特徴があり、深みやフィネスを感じさせる」という。たしかに肉やチェリー、シナモンのような要素が柔かく調和した風味は、価格以上の価値を感じる。
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サンテミリオン J-P・ムエックス 2003年 |
次は衛星地区ではない、中央のサンテミリオン地区のワインである。空気に触れさせ香りを引き出すべく2回デカンティングされていたものの、香りも味もまだ真価を出し切っていない固さ。現在は、プラムやミネラルの風味がほのかにある程度。あと2~3年の瓶熟成でワインが和らいで、香りがもっと引き出されるのではないか。ムエックス氏は「サンテミリオンは大きい村で、衛星地区とは違った土壌がある」と語った。
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ポムロール J-P・ムエックス 2002年 |
一転してジェネリック・ワインのポムロールは、なめらかですでに風味が開いている。よく熟したしなやかな果実味が主となった味わいはふくよかで深みがあり、香り高い。すでに飲み頃と言えるが、柔かく熟成していく可能性もまだある。
「ポムロールは小さい村なので、ジェネリックに使うワインもトップシャトーの格下ワインなどが多い。サンテミリオンのワインは『流れる』感触だが、ポムロールのワインは『転がる』よう。シルキーな口当たりで、もう1杯飲みたくなるようなスタイル」とのコメントであった。
ムエックス家とシャトーの結び付きとは?>>