ワイン/ワイン関連情報

「ワインの本場」に惑わされるな!

本場の飲み方だよ、と言われるとつい納得してしまうあなた。それでは自分のワインが楽しめないことに、お気付きでしょうか?意外と気づかない、「ワインの本場」の真相。

執筆者:橋本 伸彦

「本場」幻想

英国に住んでいた頃、日本の友人に「クリスマスはそっちが本場でしょ?いいな」と言われたことがある。英国のクリスマスが他所と比べて盛大なのかどうか知らないが、そういうイメージがある、という話だろう。

ワインに関しても「本場」のイメージはある。たいていは西ヨーロッパが本場と目され、まず最初に生産量・ブドウ栽培面積・消費量といった数字でリードするフランス、イタリア、スペインが挙がる。また歴史と文化では、例えばドイツ、オーストリア、ポルトガルなどの国も負けてはいない。

欧州の「オールドワールド(旧世界)」に対して、欧州以外の「ニューワールド(新世界)」という言い方も英語圏では一般的だ。ニューワールドのワインと言えばまず、アメリカやオーストラリア、ニュージーランドや南アフリカ共和国がイメージされる。日本も広い意味で新世界に当たるだろう。

単純に考えると「歴史が古くてたくさんワインを飲んでいる国が偉くて、それ以外の国のワインは大したことないんだね?」「本場の人が飲んでるやり方を教わろう」となる。

ところが、事はそう単純ではないのだ……
  • 1
  • 2
  • 3
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます