和菓子とお茶の良い相性

和風カステラのよう
空気がだんだん冷たくなってくると、暖かいお茶がおいしくなってきます。折角おいしいお茶をいただくときには、一緒においしいお菓子も楽しみたいもの。

中国茶のお菓子だからといって、中国のお菓子を選ばなければならないということはありません。折角日本に住んでいるのですから、おいしい和菓子を合わせてみるもの楽しいこと。

そこで、今回はたくさんある和菓子のなかから、京都の銘菓「味噌松風」を取り上げてみました。実は、つい先日京都の知人からいただいたのがこのお菓子。焙煎の強めの青茶とあわせたら相性が抜群でした。早速味噌松風をご紹介しましょう。

味噌松風とは

味噌松風は、もともと京都寺院である「大徳寺」の住職が考案したお菓子だと言われています。大徳寺は、ご存知のとおり一休さんで有名ですが、実は茶道と繋がりの深いお寺でもあり、利休の墓があったり、利休が切腹することになった原因の金毛閣がある大寺院です。この大徳寺の住職だった江月和尚が、門前の菓匠に伝承しそれが一般的にも広まったのだとか。

小麦粉、砂糖などを練って作った生地に白味噌を加えて、鍋に流し込み焼いたお菓子で、写真のとおり、見た目はカステラのようですが、カステラよりも食感がハードで、味噌と胡麻の香ばしい香りのするお菓子です。

表面にはこんがりと焼け色がついているのに、裏側に色が無く白いのがさみしいので、謡曲の「松風」の一節「浦寂し、鳴るは松風のみ」と語呂を合わせて、「松風」と名付けられたのだそうです。

 

利休切腹のきっかけになった金毛閣と大徳寺の頭塔


松屋藤兵衛

お勧めは紫野味噌松風

松風は、現在京都市内の「松屋常盤」、「亀屋陸奥」、「松屋藤兵衛」など数件の老舗菓匠で製造されていますが、ガイド平田がおすすめするのは、大徳寺門前に店を構える「松屋藤兵衛」の「紫野味噌松風」。

「松屋藤兵衛」は、江戸後期の創業で230年以上の歴史がある老舗です。御所出入りの菓匠として御所の近くにあったものが、戦前に大徳寺門前「紫野」へ移転し現在に至っています。

この紫野松風がお勧めなのは、なんといっても、自家製の大徳寺納豆(唐代に鑑真和上が日本に伝え、一休禅師が広めた栄養食品)を使っているから。やや甘みのある生地に、大徳寺納豆の独特の塩辛さがマッチし、そのために味わいに深みが出るのです。

黒い粒が大徳寺納豆
お茶にゆかりのある大徳寺門前の老舗菓匠のこの紫野松風は、茶道のお茶会でも良く使われるそうですが、もちろん中国茶とのマッチングもバッチリです。

味わい深いこの紫野味噌松風と老[木叢]水仙、あるいは木柵鉄観音などを組み合わせれば、とても幸せな時間を過ごすことができること請け合いです。パンの耳のような「福みみ」と呼ばれる切り落としもあります。運がよければ購入可能で、これをかじりながらフランクにお茶を飲むのもまた一興!


 ■ 松屋藤兵衛
  住所:京都市北区北大路紫野大徳寺前
  最寄:京都市北区大徳寺バス停前
  電話:075-492-2850
  営業:9:00~18:00
  定休:木曜日
  通販:地方発送可能
     (現金書留のみ注文可 )
  価格:紫野松風10個入り840円~




 参考リンク
 ・ 中国茶を和菓子のマッチング
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。