中国茶/中国茶関連情報

お茶会の開き方

「お茶会って、いろんな事考えなくちゃならないから大変!」たしかに、考えることは多いのですが、基本を押さえれば、あとはヴァリエーション。考えることを逆に楽しまなくっちゃ♪

執筆者:平田 公一

「お茶会を開きたい!」お茶にはまると必ずみなそう思います。とっておきの銘茶をあの人にご馳走したい。お茶を囲んで、楽しく過ごしたい。でも、そのための、茶空間をどのようにしつらえるか、いつも頭を悩ませる問題です。そこで、今回は、お茶会のテーブルコーディネートの基礎やメニューの作成方法、そしてお茶を出す時の工夫について、考えてみましょう♪

「しつらえ」

おいしいお茶が手に入ったので、ちょっとお茶会を♪という方、多いと思います。お茶があれば、ほんの少しのお茶請けと道具さえあれば、お茶会は開けてしまいますが、まずはしつらえをどうするかを考えましょう。

お茶をメインに据えるお茶会ですから、基本的には余分なものはいりません。

テーブルコーディネートを考える場合、まず押さえなければいけないといわれるのが「5W1H」、つまりWho,When,Where,What,Why,そしてHowです。だれと、いつ、どこで、なにを、なぜ、どうやってという、基本コンセプトを考えます。

といっても、難しく考える事はありません。まず、その時々に一緒にお茶を飲みたい人は誰かな?それでWhoは解決です。人数が決まれば、食空間の大きさが決まります。

では、いつ、どの時間帯に?のWhereを考えましょう。せっかく豊饒な四季のめぐりがある国、日本にいるのですから、季節ごとのちょっとしたイベントを捕らえお茶会を開いてみるのはいかがでしょうか?四月上旬の清明節には新茶が届きますので、新茶の茶会。端午の節句、七夕、中秋節、ハロウィン、そしてクリスマスにお正月といった、様々な季節のイベントを利用して、お茶会を開いてしまいましょう。時間帯に関しては、食事を出すのか、デザートだけでいいのかということに影響しますから、重要な要素になります。お招きする人の都合も考えながら、時間帯を決めていきます。

Whenが決まれば、何処でのWhere。どこに茶席をしつらえようかということです。日中か、夜かによっても変わってきますが、中国茶の場合は、基本的にはテーブルが淹れやすいことを年頭におきつつ、でも、バルコニーとか、窓際にダイニングテーブルを移動してなどと、いろいろと楽しみながら考えて見ましょう。もちろん、煎茶の茶室を利用するなんていうのも、なかなか面白いでしょう。テーブル自体のしつらえは、テーブルクロスやランチョンマット、そしてテーブルの上に置くちょっとした小物などをいろいろ工夫することで、雰囲気をつくることができます。あとは、茶器や食器のセッティング。季節やコンセプトにあわせたしつらえをしてみましょう。お茶会の場合は、茶を入れる茶人と客の関係をはっきりさせるのか、それとも客にもお茶を淹れてもらうのかによって大きく変わります。カジュアルな場合は、客に淹れてもらっても面白いでしょう。

お茶会のメイン会場は、テーブル周りですが、たとえばお客さんを招き入れる自宅の玄関にもちょっとした工夫をすると、気持ちよく楽しんでもらえます。シューズボックスの上に茶香炉を置いておく、あるいは小さなキャンドルをともしておく。それだけでも迎える方も訪ねる方も、とても感じがよくなることを思えておきましょう。

Whatの基本はどんなお茶にするのかということ。これは後ほど、改めて。ついでにお茶請けやスイーツ、軽食なども考えてみましょう。

ここまで来ると自ずと、Whyが重要だという事に気がつくでしょう。すなわち、そのお茶会のコンセプトをしっかりと考えておく必要があるのです。その季節になぜ中国茶か?出来れば大切な人、仲の良い人と、とっておきのお茶を楽しむ時間なのですから、茶話の素となるものや時間のすごし方も組立てておくと場が盛り上がります。たとえば、とてもお気に入りの茶壷を入手したので、その茶壷を主題にしてもいいですし、それにまつわる話を集めておく、あるいは招いた方々に、お気に入りの茶壷を持参してもらう「茶壷茶会」等というのも面白いかもしれません。そんな場合は、お茶を淹れる手間を省いて、おしゃべりに興じるとか、茶壷の使い勝手を楽しためのしつらえなども考えてみると面白いでしょう。

最後に一番難しいHowです。Howとは、茶会全体の進行をどのように流れるように組み立てるかということです。何をどのタイミングでサーブするか、お茶をどのように出すか、出すお茶の順番は?そういう動きを捉えながら、招いた人がほっこりできることを考えていく事が大切です。それから忘れてはならないのが、空間演出。お茶の空間を満たす「音」や「光」なども考えてみましょう。

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