フレーバードティーの安全性
紅茶の風味に広がりがでるフレーバー。 |
平成15年度の厚生労働科学研究により、日本における食品香料化合物の使用量実態調査が報告されており、WHO/JECFA(合同食品添加物専門家会議)においてひとりが一日に摂取しても安全であると予想されている摂取量1.5μg(マイクログラム)以下の香料化合物が2000品目以上にも及んでいます。高い有効回答率であったことからも安全性について信頼に値すると考えられます。たとえフレーバードティーを朝から晩まで飲み続けたとしても安全性には問題ないということができるでしょう。
最初にも述べましたが香料は食品添加物です。フレーバードティーに着香されている香料の使用量は微量であるために、私たちの健康を脅かすような原因となることはありません。
一方では紅茶にも独特の香りが存在するにもかかわらず、これを失わせる香料の存在を否定する考え方もあるでしょう。
しかし、紅茶は喉を潤すために飲むだけではない。さまざまな楽しみ方があってよいのではないでしょうか。消費者である私たちは香料など食品添加物を避けて生活することは難しくなっています。神経質に香料や食品添加物に目を尖らせるよりも、まず日々の食生活全体を見直すことのほうが大いに意義のあることだと取材や情報収集をしていて強く感じさせられました。紅茶に加えられる香料について少しでも正しい知識を持ったうえで、自分なりの紅茶の取り入れ方を考えてみたいものです。
■写真提供:ジボダンジャパン株式会社(英語)
■取材・協力
ジボダンジャパン株式会社 土屋 一行氏
日本香料工業会
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