パン/パン屋さん取材レポート(東日本)

FAUCHON(フォション)秋冬の新作パン発表

フランスの老舗高級食品店FAUCHON(フォション)で2010秋冬の新作パンが発表されました。地方色豊かなハード系のパンが8種類、東北~関西地域の百貨店でフランスのアール・ド・ヴィーヴル(生活美学)を伝えます。

清水 美穂子

執筆者:清水 美穂子

パンガイド

フォション秋冬の新作はフランス地方伝統のパン

高島屋など全国の百貨店で展開するFAUCHON(フォション)が2010年の秋の新作パンを発表しました。

秋のイメージカラーは窯から出したばかりのパンの色。黄金の麦アジア パシフィック ディベロップメントシェフ  ニコラ・ジャンベールさん

1886年、パリのマドレーヌ広場で高級食品店として創業したフォションは、1895年からパンの製造と販売を始め、職人が焼いたパンをジャムやはちみつ、フォアグラやチーズなどと合わせて買う愉しみを提供してきました。

日本のフォションのパンは今から30年前、バゲットとクロワッサンから始まったそうですが、現在では毎日70種類以上のパンが売り場の裏にある工房で作られています。そこにこの秋から、フランスの地方の伝統的な パンが8種加わります。

フォションの商品開発担当シェフ、ニコラ・ジャンベールさんは言います。 「この30年、日本市場に合わせてパンのラインナップを増やしてきましたが、変わらないのは”厳選素材”ということです。毎日朝5時に職人が来て、パンを作っています。この秋冬の新作で、本物を再発見してもらいたいと思っています」

それでは、新作をご紹介していきましょう。 まずはプレーンなハード系のパン4種から。

パン ブリエ (Pain Brie)

Pain Brie (パン ブリエ)

「パン ブリエ」はノルマンディ地方の船乗りのパンです。きめ細かで水分量が少ない生地は日持ちがいいことから、航海に出る時に携えていったのです。だから魚介料理にもよく合うのだそうです。フォションの創業者、オーギュスト・フォションの故郷の伝統的なパンです。

パン ド カンパーニュ ムレ(Pain de Campagne Moule)

Pain de Campagne Moule(パン ド カンパーニュ ムレ)

「 パン ド カンパーニュ ムレ」の”ムレ”とは型のこと。 木製の型に入れて焼き上げたパン ド カンパーニュです。型のおかげでクラスト(外皮)が硬くならず、ソフトな食感が楽しめます。スライスしてトーストがおすすめです。

バゲット ルヴァン(Baguette Levain)

Baguette Levain(バゲット ルヴァン)

ライ麦から起こした酵母種で発酵に時間をかけて焼いた「バゲット ルヴァン」はしっとりとして、ほのかな酸味もあります。ワインやチーズのあるテーブルにのせたい、味わい深いバゲットです。

リュスティック(Rustique)

Rustique(リュスティック)

「リュスティック」の表面にはフォションの頭文字があしらわれています。生地にあまり触らないように作るため、気泡が残って味わい深くなります。フォションおすすめの取り合わせはパテやハム、フォアグラだそうです。

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