パン/パン屋さん取材レポート(東日本)

パンとエスプレッソと(表参道)(3ページ目)

4月にオープンした「パンとエスプレッソと(BREAD,ESPRESSO&)」はバリスタの國友さんがプロデュースした日本のバール。パン職人の櫻井さんがつくるパンと共に、普段の毎日に小さな感動をもたらしてくれます。

清水 美穂子

執筆者:清水 美穂子

パンガイド

バリスタの仕事

おいしいパンと同じに、おいしいコーヒーの裏側にも、それをつくる人の丁寧な仕事があります。國友さんはお客さんと会話することで、その人にあったその人のためのコーヒーを提供し続けています。 バリスタとは、そんなふうにコーヒーを淹れるプロフェショナルのことですが、パニーニ(サンドイッチ)や料理をつくるのもまた、彼らの仕事です。

この店のパニーニのフォカッチャの大きさには驚きますが、女性でも軽く食べきってしまうといいます。何かを挟むとおいしくなり、完成するイタリアのフォカッチャを、パン職人の櫻井さんに頼んでつくってもらったのだそうです。

取材した日の日替わりランチは、ココットに入ったミネストローネ。豆やソーセージ、ショートパスタが入って熱々のところをいただきます。ハーブとオリーブオイルが香るプチパンと最高によく合いました。

添えられたサラダにかかったドレッシングは、オイル、ヴィネガー、塩だけの配合と思われますが、これが絶品。特に謳っていないけれど野菜やオイルはオーガニックのものを使用するなど、素材にかなりこだわりがあるのです。

日替わりランチ、飲みものつきで950円。この日はココット入りのミネストローネ。パンは三種類でおかわり自由。他に10種類野菜のきまぐれサラダランチ(950円)、パニーニランチ(700円)も。
カプチーノ(500円)自家製のオリーブ漬け工房を眺められるカウンター席も。大きなパニーニが数種類。
カプチーノのミルクに描かれた絵がいつまでも消えないのは職人技です。これはスチームの入れ方で決まるそうです。きめ細かく泡立てた泡の一粒一粒が小さければ、それはまるで画素数みたいに、時間の経過で多少の泡が消滅しても絵は壊れにくいのだそうです。

自家製オリーブ漬けやピクルスはディナータイム用。オリーブは、 オレンジピール、レモンピール入りのオリーブオイルに漬けてあり、サーヴするときは温めて香りをたたせるのだそう。なんともおいしそうです。

パンと飲みもののマリアージュ

現在パンの種類は30種程度。コーヒーもベースとして30種程度あるので、いろいろな取り合わせを愉しむことができると思います。バリスタの國友さんにおすすめの組合せを教えてもらいました。

カプチーノ×ロココ(玄米粉のもちっとした食感の粒あんパン)
マキアート(エスプレッソ1:ミルク1)×ミルヒ(ミルククリームペストリー)
ワイン(しっかりめの赤)×ケソ(3種のチーズパン)
アメリカンコーヒー×パンプリン(ヴァローナのカカオ使用のパン製)

他にもまだまだあると思います。バリスタのおすすめを聞きながら、自分でもあれこれ試してみたら、新たなおいしさの発見がありそうです。

ランチタイムの締めくくりに、薫り高く味わい深いコーヒーを一口飲んだとき、パンや昼食が実にていねいに、美味しくつくられていたわけがわかりました。もしかしたら、すべてはこの至福の一杯のために。

■パンとエスプレッソと

所在地:渋谷区神宮前3-4-9

TEL:03-5410-2040

営業時間:
バール8:00~22:30(L.O)無休
ベーカリー8:00~19:00(売切れ次第終了)月休

表参道駅徒歩7分 
地図:Yahoo!地図情報

【表参道周辺の取材記事】
Aoでフランスパンを愉しむ【ドンク青山店】(2009)
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます