農夫の週末、バウアーブロート
ブロート屋のお客さんたちみたいにわたしも「自分のパン」を持つとしたらたぶん、「ビアブロート」、そしてたまに「バウアーブロート」。そんな風に思いました。バウアーブロートは野菜と一緒に売られている農家のパンをイメージして作ったという、小麦粉、ライ麦粉、塩だけのシンプルなパンです。バウアーとは、ドイツ語で農夫の意味。フランス語ならカンパーニュやペイザンといったところでしょうか。
栗本さんは牛や鶏を飼い、麦、イチゴ、カラシの畑を持つ大きな農家で、このパンに出合ったのだそうです。農家の人たちが週末だけ焼いて量り売りしていた1種類のパン。それは趣味ではなく、生活のために。 農家でごちそうになったお昼の食卓で、その素朴なパンの温かみに触れ、「すごく好きだな」と思ったのがこのパンの始まりです。
「青空市場では、農家の人たちが野菜と一緒に素朴なパンを売っているのをよく見かけるんですね。そういったところでの買い物は、なんだか嬉しいもので、いろいろ買っていました」
おいしいパンは、そんな想い出から生まれるのです。
ブロート屋のクッキー
バニラビーンズを使用したサクサクのバニラクッキーと、小麦粉を使わずアーモンドプードルだけで作るシナモンの星型クッキーは、ドイツの伝統的なクリスマス菓子ですが、ブロート屋にはいつもあります。星型のほうはハードな食感。さくらんぼのお酒とシナモンがほのかに香ります。ブロート屋の夢
ドイツから帰ってすぐに店をだしたため、現在は窯の前にパンを並べて販売しているような状態。いずれはもう少しお客さんがリラックスしてパンを選べる店にしたいと計画する栗本さん。夢はドイツパンで日本の朝食を楽しく豊かにすること。
「ホームステイ先の家庭で経験したんですが、ドイツの朝食はほんとにたくさんのものがテーブルに並ぶんです。ハムにチーズ、トマト、キュウリ、数種類のジャムにハチミツ、チョコバター、そして飲み物も必ずオレンジジュースとコーヒーが。 会話をしたりラジオを聴いたりしながら各自が好きなものをとり、たくさん食べます。それが毎日のスタート、エネルギーとなるんです。そういう中で、自分がつくるドイツパンが一役かってくれたら、それ以上の幸せはないと感じます」
ちょっと楽しんでみたくなった人は、ブロート屋のホームページへ。メッセージフォームからパンの注文を受け付けています。
高校の美術の先生が描いてくれたロゴ |
所在地:高知県四万十市中村岩崎町2331-10
TEL:0880-34-6972(営業時間内)
営業時間 :8:30~19:00まで
定休日:日・月曜
土佐くろしお鉄道中村駅徒歩18分 地図 Yahoo!地図情報